3-3 能力値が★1の理由
※3-2の続きです
俺は店員の後ろをついていると何やら怪しい実験施設の魔道具や
使い古された動物たちの死骸がたくさんあった。
辺りは洞窟のように暗く、紫の灯火で道は見えるけれど
見えにくく狭いため壁とぶつかりそうになる。
店員?「着きましたよ、貴方が求めているもの…」
かなり奥まで進んだ様子があったが大丈夫だろうか…。
そして俺が見たものは…なんだろうか…。
金属製のエレベーターでありとても危険なにおいがする。
そう思った瞬間!俺は目覚めるとエレベーターの中にいた。
エレベーター内に声が聞こえる…。
店員?「貴方の力、是非出させてください…」
ドン太朗「なんで…こんなことを!!」
そう気がそれている間に体が…冷えている?
寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い…。
白い煙が…僕を包む…やめろ…死にたくない…。
生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい…。
そうだ…ここから…出れれば…。出れれば…。
手がもう震えてるのになぜか俺は文字を書いていた。
俺は…生きた証を残して…今…生きなければ…。
書いた文字は…開ける…だ…。
文字は赤く光るが…なかなか開かなかった。
正確には【少しドアが赤く光り、ほんの少し開きかけていたが
すぐ閉ざされてしまった…】
為す術もなく生きるという文字を何回も何回も書いて、
それが【赤い光となって僕を包み込んで、温かくて気絶してしまった…】
………………
はっ!起きるとエレベーターが開いた。
店員?さんが話しかける…。不気味で人間ではない声。
店員?「生きられたんですね、よかったです…」
俺はこんな酷い実験につきあわせるなんてひどい奴だ!!
店員?「貴方の能力を話します…結局貴方は動けませんし…」
店員?「話すことすらままならないでしょう…」
俺は…聞くだけしか…できないのか…。
店員?「実はあのエレベーター、魔力以外では開かないんですよ」
店員?「正確にいうと魔力が発動することで開くんです」
店員?「どんな魔力でもね…」
意味深な発言を淡々と話している…。
店員?「しかし…隠しステータスとして【能力】という、
その人の才能が具現化したもの…例えば絵がうまい…」
店員?「その人の能力値そのものが全部低いのに、【能力】という…」
店員?「隠しステータスがあるんですよ…」
隠し…?ステータス?
店員?「私たちはそれを【固有能力】と名付けています…」
店員?「実験に付きあってくれてありがとうございました!」
不思議な力でワープし、店員?さんがレジのところにいて清算していたが…。
俺は怖かったのでその隙に逃げ出した…。
逃げ出した先を振り返ると、お店ごと無かったかのような…。
それどころか売却の看板が地面に刺さっていた。
いったい何だったのだろう…。
続く
異世界転生した俺は能力値★1なので【文字】能力で夢想する ラトメイ★小説家 @RatoMayFly
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