3-2 能力値が★1の理由

※3-1の続きです



お店に入ると「Crystalyへ…ようこそ…」という怪しげな


気配のする店員?が案内してくれた。正直不気味だ…。


店員?「どのようなご用件で?」


店員は魔術師のローブをかけていて顔も見えない。


ドン太朗「す、すみません!帰りま…」


恐怖で店の中から抜け出そうとすると体が動かない!?


店員?「おっと…いきなり帰られるのは困ります…」


なんだ?なんで壁から声が多重にも聞こえるのか。


理解しがたい状況に俺は頭がおかしくなりそうだ!!


店員?「とりあえず貴方の心…覗いてみたいと思います…」


店員?「…どうやらステータス画面が壊れていて表示されない?」


店員?「分かりました。ではこちらに…」


俺の体が勝手に動く…どうなってやがる…。


為す術もなく連れていかれる…。


そこは実験施設のような何かだった…。


石の台座の上に水晶玉が置かれており、店員が手を伸ばし、


店員?「そこに手を触れてください…もちろんご料金は…


後で構いませんからね?」


店員さんの目つきが怖くて料金をまともに聞くことができなかった…。


看板娘が紹介してくれた店…。


看板娘が嘘をついたこともなさそう…。


だからといって疑わないわけにもいかない。


看板娘、俺をはめようとしたのか?


もしこれで代金が大量にとられたらそいつのせいにしてやる!!


俺は水晶玉に触れる…やっぱり魔力1じゃないか…。


そう油断した瞬間水晶が赤く光る…。


実験室の周り全体が眩(まばゆ)い朱い光に包まれており、


【文字】能力と書かれてあった水晶が10…50…200…999…と


その後は耐えきれなくなったのか水晶が静かに粉々になり、


辺り一面ガラス片が散らばっていた。


店員?「まさか…こんな能力が…その能力気になりますねぇ!!」


俺は満足したので帰ろうとしたが歩いても出口が見つからず、


店員さんに引き留められる…。


店員?「おっと…帰ると危ないですよ?」


店員?「ここは出口がないんですよ…」


店員?「もし、実験に貢献してくださるのであれば…」


店員?「出口を出しても構いませんよ?」


店員は姑息な手で俺を追い詰める…これじゃ


クモの巣に引っかかってしまった蛾じゃないか…。


俺はとぼとぼ店員の後をついていった…。





3-3へ続く



















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