第5話 転生したので生徒会について知ります。

「生徒会!!????」


「フフっ。そんなに驚くことじゃないよ〜」


「お会いできて嬉しいです!!」


「リリファーちゃんだっけ?ありがと〜かわいいね〜!」


「は、はひ!!」


 リリファーさんめちゃくちゃ照れてるな。それにしてもセレーネ先輩、容姿端麗だしきっと学問も優秀なんだろうな。


「あ!で、新入生の子たちどうしたの?」


「実は学園内を探検してみようってことになって....」


「あ〜!たしかにね〜!広いもんね、この学園!」


「ロイ!この先輩に案内してもらおうよ!!」


「おい、エル。そんなこと迷惑に・・・・」


「いいよ〜!案内してあげるよ!」


「でも・・・・」


「大丈夫だよ〜!暇だったし!」


「じゃあお願いします!!」


「あ、副会長〜!見てください!新入生の子達ですよ〜!」


「ふ、副会長!!?」


「セレーネ、あなた入荷文庫の確認は終わったの?」


「あ〜それが〜まだです〜!」


「はぁ、早く終わらせなさい」


「わかりましたぁ!みんなごめんね?副会長案内してあげといてください〜」


「わかったから早く終わらせなさい」



「副会長さん、よろしくおねがいします!」


「あー、自己紹介がまだだったね。私は生徒会副会長のディオーネよ。よろしく」


「ロイです!でこっちがリリファーさんとエルとレンです!」


「よろしくお願いします!」


「あー、あなたがロイくんね」


「え?なんで知ってるんですか」


「理事長が『ロイってガキなんか凄いぞ!お前たちついに負けるんじゃないか!!ハッハッハ!』って言ってたので。」


 あの理事長ならそんな風に確かに言ってそうだ。頼むからやめてくれ。


「生徒会の人達って負けたことがないんですか?」


「といっても闘技戦だけどね。かれこれ私達は生徒会に入ってから4年は負けなしよ。」


「あれ?この学園って3年じゃ?留年・・・・」


「ちょっとロイさん!違いますよ!この学園は3年間魔術剣術を学び4年生〜6年生では実戦をメインにやるんですよ!!」


「そ、そうなのか」


「全くロイは知識が幼児以下ね」


「まぁ!ロイは脳筋だから仕方ないだろ!」


 お前にだけは言われたくない!


「あなた達面白いわね!よしじゃあ案内するかついてきて」



 ◆ ◇ ◆ ◇



「あのディオーネさんここはどこですか?」


「ここは闘技場だよ」


「なぁロイ見てみろよ!あの剣士!めちゃくちゃ強そうだぞ!!」


「アレース、新入生の子達よ」


「おぉ!よく来たな!お前いい体付きじゃねぇか!!」


「今日は脳筋バカもいるから試しに1戦だけやってみる?」


 ディオーネさんもたまに毒舌だな〜。


「それならロイがいいんじゃない!うちのリーダーよ!」


「そうですね!ロイさんがんばってください!」


「ロイ!見せつけてやれ!!」


「えぇ・・・・」


「じゃあ決まりね。ルールは特にないがどちらかが降参するか私が終了と判断した場合のみ試合を終了する」


 なんか勝手に話進んでるし・・・・。そもそも相手はあの生徒会なのにどうやって勝てって言うんだよ。


「それでは試合始め!!!」


 まずは魔法は使わずに剣で戦って相手の力がどれくらいか判断するか。


「ロイ!!行くぞ!!」


「・・・・!?」


 まずい。一撃一撃の威力が桁違いすぎる。

このまま攻撃を受け続けてたら多分死ぬかもしれないな。やっぱり魔法を使うしかないか。


火爆弾ファイヤーボール!!」


「!!?なんだこの威力!面白い!」


火爆弾ファイヤーボールってあんな威力出たっけ?!」


「おそらくあいつは魔力を一度形成した魔法に上書きするようにつけたしているからあんな威力になるんのよ」


「ロイ!くらえ!!炎刃ファイヤーブレード!!」


 さすが生徒会。戦い方も能力も何もかもが規格外すぎる。まさか魔力そのものを武器に流し込み武器自体で魔法を生成するなんて・・・・


「ロイ!もうこれで終わりだ!!」


「ロイさん勝つかな?」


「それはわからないよ」


「どうしてですか?」


「あの子にはまだ戦いの知識が浅すぎる。勝てるとしても・・・・」


「楽しかったぞ!ロイ!これで終わりだ!炎大刃 一太刀ファイヤーブレード!!」


「ロイ!!!」


・・・・・・


「!?なんだこれは?」


 え?周りが止まっている?いや時間の流れが遅くなったのか?

まぁ、そんなことはいいか今は絶好のチャンスだ!


「今何が!?!?」


「ロイ!お前まさか!!!」


漆黒の戦果ダークレイン


「!!?」


 その瞬間いきなり後ろから何かが歩いてきているのがわかった。



パチン


「指パッチン?・・・・」


 その音が消えた瞬間上空に展開されていた俺の魔法が消滅した。


 一体何が起こった?


「戦いとはいえ非公式の模擬戦で上級魔法を使うのはやめろ。学園の大半が持っていかれるぞ」


「は、はい。すいません」


「だがアレースに対してあれほど持つとは。なかなかやるな」


「会長、どうしてここに?」


「か、会長!!?」


「あぁ、歩いていたら膨大な魔力を感知したからだ」


「おぉ!会長!闘技場の予算案まだなのか!!」


「アレース、君がテキトウな数字ばかりを羅列して提出したから仕方なくこちらが代わりに直しているんだ。もう少し待て」


「おう!!」


「それでは私は先に戻っているからアレース、ディオーネ君達も早く戻ってきてくれ。仕事が待っている」


 あの人がこの学園の生徒会長なのか。それにしてもさっきの時間停止みたいなのといい魔法が消えたのといいなんだったんだ?


「ロイ!じゃままたな!!」


「あ、はい。また」


「もう帰ります?」


「そうね。もう帰りましょう!」



    ◇ ◆ ◇ ◆


「おぉ!!ロイおかえり〜!!学園はどうだった?剣技は学べたか?」


「ちょっと!まだ剣技なんて早いわよ!ロイ、魔法はどうだった?」


「ちょっとつかれたから寝る」


「魔法の方が早いだろ!!まずは剣技をやるべきだ!」


「毎回いちいちうるさいわね!魔法が一番なのよ!!ご飯抜きにするわよ!!」


「....はい。でも剣技は!!!!」


 あの二人は相変わらず仲がいいな。

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転世したので次の職は転生者異世界選別士 @idaki_yuu

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