第4話 転生したのでこの世界について知ります

「え!??ロイさん正気ですか?」


「え?正気だよ!」


「あなた転生者異世界選別士ワールドソーターになるのがどれだけ大変か知ってるの?」


「まぁ、ある程度大変なことくらいは覚悟してるよ」


「ある程度どころじゃないわよ」


「そうなのか?」


「そうですよ!ロイさん!!転生者異世界選別士ワールドソーターになるためにはまず学園の生徒会に入る必要があるんです!」


「スピーチとかなら得意だぞ!」


「生徒会メンバーの選出では選挙は行われないんですよ!ここの学園では強さが必要なんです!毎年入れ替えの決闘が行われるんです!そこで勝つことができればはれて生徒会メンバー入りです!」


「あと他には生徒会メンバーに推薦されれば入ることができるわよ」


「そうなんだ。知らなかったな〜」


「他にもうひとつあるぞ!!」


 唐突に男が話しを割って会話に入ってきた。


「なんだいきなり。てか誰だよ」


 (明らかに筋肉能天気バカだな)


「いきなり何よ。この筋肉能天気バカ」


 (なにそれを口に出してんだーー)


「酷いな。ロイ忘れたのか?俺だよ俺!」


「何だ、オレオレ詐欺か」


「なんだよその詐欺」


 (そうか、この世界にはないのか!)


「レンだよ、俺はレン!!」


「.....あーー。あー!!」


「思い出したか!!」


 レンはロイが6歳の時たまたま出会いよく小さい頃は遊んでいた仲だった。


「レンもうひとつって?」


 ロイは話を端折りながら本題へと話を戻した。


「もうひとつの手段は学園闘技祭の上位6名がなれる学園寮監督ドミートリー・ヴァイザになれれば近道にはなるぞ」


「へ〜ありがとう。てかここ学園寮あるの!!!?」


「あなたやっぱり何も調べてないのね!」


「そうですよ!ロイさん!!」


「すいません....」


「確か来週から全員学園寮だぞ」


「まじで!? 一人一部屋的な....?」


「残念ながらプライベートを完全に捨てた共同部屋だ」


「うそだ.....!」


「ロイ、俺と同じ部屋になろうぜ!!」


「おぉ!ならよろしくな!!レン!」


「なら私はリリファーと同じ部屋になるわ!ね?」


「う、うん!!よろしくお願いします!エルさん!」


「エルでいいわよ!」


「はい!よろしく!エル!!」


「あ〜!!リリファーってほんとかわいい〜!!」


「ちょっとぉ!エル〜!」


 リリファーとエルヒーナがじゃれ合ってるのを見て少し微笑ましく感じるロイだったがあることを思い出す。そうパーティーについて。


「あ、そうだレン。お前も俺のパーティーに入るか?同室ならパーティーも同じ方が都合いいし」


「喜んで入るよ!よろしく!!」



「そうだ、ロイ!ちょっとこの学園探検してみない?」


「あ〜、確かに広いしな。ちょっとでも覚えてた方がいいし行ってみるか!」


 レンの提案により一行はこの広大な学園を探検してみることにした。


  ◇ ◆ ◇ ◆



「わぁ〜!ロイさん!!図書室ですよ!!凄く広い!!」


「リリファーさん、本好きなんですか?」


「はい!凄く好きです!!小さいときから色々と読んでましたから!」


 この学園の図書館はもはや国際図書館のような規模感だった。


 ◇ ◆ ◇ ◆



「おぉ!!食堂だぁ!!広すぎー!!」


 (こいつ食べ物に対して性格変わりすぎじゃないか?)


「何よ、あなた!食べ物好きで悪い?」


「い、いや別に....」


「よし、良いこと思いついた!あのアイス買ってきて〜!」


「いやぁ〜...それはちょっと...金欠で....」


「買ってきて!」


「はい!....」


 (なだめる為には仕方がない。これは必要な出費だ。必要な)


「美味しいーー!ねぇ!!リリファーこれ美味しいよ!!」



 ◇ ◆ ◇ ◆


「てか本当に広いな〜!絶対覚えられねぇよ!!」


「レン。あなたは馬鹿だからそもそも無理よ」


 (こいつレンと俺に対して毒舌すぎないか)


「ハハハ!馬鹿だろうが強さがあれば勝つ!」


 (こいつめっちゃポジティブだった〜)


 そんな会話をしているといきなり扉が勢いよく開いた


    ガチャ


「わ!!?」


「あ、ごめんね!ってあれあなた達新入生の子?」


 そこに現れたのは白衣を着た少し茶髪のきれいな瞳をした女性だった。


「あ、はい。ユーピタル・ロイです」


「私はルージェスト・リリファーです!」


「私は!ブレンダリア・エルヒーナよ!」


「俺はレンだ!」


「みんな元気ね〜。私は生徒会図書担当代表のセレーネ。よろしくね」


「!!?生徒会!!!!?」

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