概要
一度はどん底に落とされた。でも彼は昔の約束を果たす為に──
俺は最初、自分のことを主人公だと思っていたし、勇者になれるとも思っていたんだ。
まあそんな妄想はすぐに壊されることになるが。
幼い頃から一緒だったマーニャ、彼女が勇者だったからだ。
「勿論、ピンチになったらいつでも何処へでも駆けつけるぜ! それが勇者だからな!」
マーニャとそんな約束もしたが、彼女が勇者なのでそれも意味が無くなった。
結局勇者の力を持つ彼女と、ただの村人Aにしかなれない俺では大きな差があった。
当然絵本の様な凄い冒険も出来るわけもない。
魔物にビビって何も出来なかった俺では彼女の隣に立つ事だって出来ない。
そんな失意に溺れた俺はマーニャと別れてから数年。どこにでもいる冒険者Aとして過ごす。
冒険で稼いだお金も実家の助けになっている。
そんな普通
まあそんな妄想はすぐに壊されることになるが。
幼い頃から一緒だったマーニャ、彼女が勇者だったからだ。
「勿論、ピンチになったらいつでも何処へでも駆けつけるぜ! それが勇者だからな!」
マーニャとそんな約束もしたが、彼女が勇者なのでそれも意味が無くなった。
結局勇者の力を持つ彼女と、ただの村人Aにしかなれない俺では大きな差があった。
当然絵本の様な凄い冒険も出来るわけもない。
魔物にビビって何も出来なかった俺では彼女の隣に立つ事だって出来ない。
そんな失意に溺れた俺はマーニャと別れてから数年。どこにでもいる冒険者Aとして過ごす。
冒険で稼いだお金も実家の助けになっている。
そんな普通
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!救世主になるために。これは、こころ蹌踉めく勇者が『意地』を通すおはなし
モブ冒険者と自覚する主人公とヒロインであるマーニャの間に、何があったのかを明かしていく王道ファンタジーのエッセンスを含んだ短編小説です。表明ともいえる作品名と冒頭の入りで、おはなしを聞かせて貰おうか?と興味を示す読者を最後までグイグイ引っ張り通す、熾烈な力強さを感じた作品でした。
『来たな、勇者』からの展開は、緊張感があってテンポも良いので目が離せません。モブのような、何者にもなれない者が運命を動かそうとする姿に奮い立つのは、平凡に生きる事を強制される世に身を置いているからこそ。シナジーを楽しむ文芸のエンタメは、これくらい大胆であるべきです!
勢いはとても良いのですが、やはり作品を期待す…続きを読む