エピローグ:白石凪音の明日
こうして、生徒会選挙は無事終わった。
激闘を繰り広げた鷹司清士郎と、白石凪音は夕日をバックに、河川敷に寝転がっていた。
「でも、まさか結果が…
『緑川勇将 当選』 ってことになるとはなっー」
そう、結果的に生徒会長に選ばれたのは、緑川という知らない三年生だった。
「どうやら南の生徒会だったらしいな。俺は東しか興味がなくて、忘れてたけど。」
「俺は知ってたぜ。俺たちの他に、もう一人候補者がいるってこと。」
「はあ?!それは嘘だろ、おまえ!」
「嘘じゃねえよ。まあでも、まさか敵になるとは思ってもなかったし、ダークホースだよな…まさか、あの人が生徒会長とはね。」
「おい、その緑川ってやつどんなやつなんだよ。ってか、三年生って一応受験だろ?生徒会長なんてやってて大丈夫なのかよ。しかも後期だぞ、後期。」
「なんか緑川さんは、もう推薦で行くとこ決まってるって。」
「それでも、そんなのありかよ…で、どういうやつだったんだ?」
「それがね…」
「鷹司清士郎くんと、白石凪音くんだよね!」
「「えっ??」」
いきなり誰かから呼びかけられて、二人はいっしょに跳ね起きる。
二人が見た視線の先には、身長がものすごく高くて、しかしどこか弱そうな男が立っていた。
「緑川…」
「え、こいつが緑川?!」
凪音がぼそっと口に出したことに、鷹司がビクリと反応する。
「え、えっと、僕、二人のスピーチを聞いて、感動しちゃった。
だから、お願いなんだけど…」
何か言いにくそうに、緑川は唇を噛んだ。
「 ふたりとも、副会長になってくれないかな?! 」
「えっ…?
次回、「南の生徒会の人探し」編へつづく…
生徒会にもパフェが欲しい 空一 @soratye
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