しつこいぐらい、私はこの男が好きみたい!

神石水亞宮類

第1話 しつこいぐらい、私はこの男が好きみたい!




私の職場に、私と顔を合わせれば喧嘩ばかりする男性社員の男が居る!

正直、私がこの男に対する第一印象は? “性格が悪そう”と嫌いなタイプ。

性根が腐っているのか? 口は悪し、性格も悪い!

この男が口を開けが、人の悪口ばかりで気分が悪くなった。

私はこの男が大嫌いだった!




・・・でも? 何気ないこの男の優しさを知っていくうちに私はこの男を

好きになっていく。


“嫌いは、好きに変わるの?”


まさに今の私がそうなのかもしれない!

私はこの男を好きになっていた。



『・・・なんだよ、じーっと俺の方ばっかり見て!』

『えぇ!?』


『今見てただろう、俺の事!』

『見てないって!』

『いや? 見てたって!』

『見てないわよ!』

『俺は喧嘩する為に、話しかけた訳じゃないからな!』

『じゃあー何よ!』

『きょ、今日さ、仕事が終わったら? “ご飯でも食べに行かないか?”』

『えぇ!?』

『ダメならいいんだけど......。』

『行ってあげてもいいわよ!』

『そう、じゃあー後でな。』

『分かった!』




・・・何よ、素直じゃないのね?

私の事が好きなら、好きって言えばいいのに。

私は初めてこの男と二人だけでご飯を食べに行く。




『・・・実はさ?』

『ううん。』

『“職場の弥央ちゃんの事を好きになったんだ! 協力してくれないか?”』

『えぇ!? そ、そうなの?』

『何? 動揺してんだよ。』

『してないわよ!』

『協力してくれるよな!』

『・・・な、なんで、私が、』

『頼むよ、他に頼める女性が居なんだよ。』

『でも、弥央ちゃん、好きな男性が居るって、』

『えぇ!? マジで!? もう俺、失恋したの!?』

『まだ分からないけど、もう諦めるの?』

『諦める訳ないだろう! “俺は弥央ちゃん命なんだぞ!”』

『・・・そ、そうなんだ、じゃあ、頑張んなさいよ!』

『当たり前だ―!』

『仕方ない! 協力してあげるわ!』

『サンキュー 今日は俺が奢るからジャンジャン食べていいぞー!』

『言われなくても食べるわよ! すみませんーから揚げくださいー!』

『唐揚げ一つですね、畏まりました。』



・・・こんな形で、私はこの男に片想いをしていたと知り

この男の協力をする事になった。

まさかね!? 同じ職場の弥央ちゃんの事が好きだなんて酷な話だわ。

既に、“しつこいぐらい、私はこの男が好き”になったと言うのにさ。

なんで私がこの男の恋愛に協力しなくちゃいけないのよ!

“私のバカ!”

でも? なにかと私に弥央ちゃんの事で相談したい事があると

言っては、一緒に仕事終わりにご飯をよく食べに行く仲になった。

なんか? 余計にこの男の事が好きになっていく私が居て。

どうしたらいいのか? もう分からないわ!



“一層の事! 失恋させてよ!”

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しつこいぐらい、私はこの男が好きみたい! 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

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