278 悪夢の再来

 閃光タイムラプスで切り刻んだが、彼女はいなかった。

 慌てて周囲を探そうとするも、後ろから魔法攻撃が放たれた。


 だがそれを瞬時に反応し、剣ではじき返す。 

 魔眼を使わなかったのは、彼女の強さそのものを知りたかったからだ。


「……なんで」


 限りなく透明になっていたのだろう。

 それに気づかなったほんの数秒で攻撃を仕掛けて来た。


 やはり、彼女のセンスは目を見張る。

 そのまま軽く頭に一撃を与える。


「あう……」

「――いい攻撃だった。悪くない」


 もしかすると、どこかで強くなりたいと願ったのだろうか。

 誰かを見て感化されたのだろう。


 だが次の瞬間、ルナはなんと涙を流した。


「……どうし……て」


 決して軽い涙ではない。

 心の底から悲しんでいる表情だ。


「私は……ヴァイ君、あなたのことをずっとお慕いしていました……」

「え? ヴァイ君?」

「十年前から、私はずっと待っていました。毎晩、あなたのことを……考えていました。なのにどうしてシンティア様と……」


 その時、俺は思い出した。


 彼女は類まれな魔法のせいで幼少期から異端だと虐められていた。

 野暮ったい前髪、根暗な性格を見て、ヴァイスは自分と同じ境遇を感じたらしい。


 あの極悪ヴァイスが、彼女をいじめっ子から助けたのだ。


 そして……あれ……?


『ルナ』

『……はい』

『お前、可愛いな。俺の女にならないか?』

『…………わからない』

『俺はノブレス学園に入学する。そこで一位をとったら、どうだ?』

『………うん』



 え、もしかして俺、婚約して不倫宣言したあの日、既に浮気もしてたってこと?


 ―――――――――――――――

 あとがき。

 ……あれ?

 ヴァイ君?



 【 ボロボロのエルフ奴隷を拾ったらめちゃくちゃヤンデレになった件、とりあえず一緒に錬金術する?】

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 ちょっとえっちなヤンデレエルフと錬金術師の男のスローライフです。

 まったりのんびりと文字数も少なめで読みやすいです。

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『怠惰な悪辱貴族に転生した俺、シナリオをぶっ壊したら規格外の魔力で最凶になった』

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 よろしくお願いします☺

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