277 エンカウント
個人的にジト目は嫌いじゃないが、後は野となれ山となれか。
いつも通りでいこう。
「随分とやる気に満ち溢れてるんだな」
俺の問いかけに、ルナは答えない。
それでもいい。俺の言葉が伝わるのならば。
「アレンとの勝負、見事だったぞ」
これは、忖度なしの言葉だ。
この世界に来てから俺は努力を始めた。
動きや魔法、微細な魔力のゆらぎでルナもどれだけの努力を重ねたのかわかる。
するとルナはなぜか少し俯いてから顔をあげた。
「……今ここで、わたしと手合わせしてもらえませんか」
静かな声だった。自信に満ち溢れているわけではないが、か細いとも言えない。
「どういうことだ?」
「わたしが、あなたに一撃を与えれるかどうか知りたいのです」
今俺たちは訓練服を着ているが意味はない。
だがルナは冗談を言うような性格じゃないだろう。
答えは、ひとつか。
「いいだろう。いつでもかかってこい。――デビ、お前も参加しろ」
「デビビ!」
ルナは、魔法の杖を出現させると、ふよふよと黒い塊を四つほど展開させる。
俺はまず魔力砲を軽く放った。
だがルナの黒塊がそれを吸収した。
おもしろい防御だ。
だがそれだけでは、俺に勝てない。
「デビ、行くぞ」
真正面から駆けると二人で左右に分かれた。
そのまま一撃を与えようとするが、ルナは自らを黒い幕で覆った。
以前、大会でライリーという男が使ったものと似ている。
構わず剣を当てるが、ぶよぶよのゼリーでぐにゃりと吸収された。
俺の一撃を吸収できるほどの耐久力。
しかし姿が見えない。
そのとき、防御の一部が変化すると、黒い棘となり攻撃を仕掛けて来た。
恐ろしい速度での攻撃。
俺の絶対防御に似ているが――。
「悪いなルナ、俺には通用しない」
―――――――――――――――
あとがき。
モンスターボール!
ヴァイスモンスターボールいそいで!
【 ボロボロのエルフ奴隷を拾ったらめちゃくちゃヤンデレになった件、とりあえず一緒に錬金術する?】
という新作を異世界ファンタジーで投稿しました!
https://kakuyomu.jp/works/16818093073667137214
ちょっとえっちなヤンデレエルフと錬金術師の男のスローライフです。
まったりのんびりと文字数も少なめで読みやすいです。
是非フォロー&☆☆☆をお願いします(^^)/
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よろしくお願いします☺
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