第4話
そんなある日あの時の中年の男が僕の目の前に現れた。
そして、こう言った。
「あ~こんなに沢山の願い事をムダ使いして、願い事を使えば使うほどに自分の寿命が縮まるの知ってた?」と中年の男は楽しそうに言った。
僕は「えっ?寿命が縮む?嘘だ嘘だ!」
その瞬間僕は心臓が苦しくなり呼吸が苦しくなり全身の力が抜けていった、しかも体が動かない。
(ハア、ハア…)
僕は息が出来ない。
(あの箱は一体何?)
意識が2転3転、暗転した。
どこからか母と医者が話す声がした。
どうやら僕は植物人間になってしまったらしい。
母が「あの子は健人はいい子だから、お年寄りを庇って自分がトラックに跳ねられて!」
母が大きな声で泣いている。
母がその時「あら、この箱は何かしら?」と手に取った。
僕は意識だけあって体は動かせないけれど(母さん、その木の箱は開けちゃダメだよ!悪魔の箱だよ~)
(僕の寿命はあと、どれぐらいあるのだろうか?僕はまだ16歳なんだよ…)
少年は暗闇の中で苦しみもがいていた。
完
木の箱 浜田まひる @mahiru8
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