もや
琥珀 忘私
それは不確かなもの
どこかに硬いもやがある。
飲み込もうとしても飲み込めない。そんなもやだ。
もやは黒い。でも、どこかに光を孕んでいる。
小さい時もあれば、大きい時もある。
今は……僕から飛び出てすべてを覆っている。
誰もが持っているそのもやは、それぞれが違うもや。
同じもやは一つもない。
消えることのないもや。
消えてしまえばどんなに楽になることか。
いや、消えてしまえばいいのは僕の方かもしれない。
もやに飲まれてすべてがどうでもよくなる。
消えたい。
何もしたくない。
何も思いたくない。
何も思い出したくない。
あれも、これも、全部。
もやと一緒にあふれてくる。
僕ってなんだろう。
もや 琥珀 忘私 @kohaku_kun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます