ベースボールプレーヤー

くろみつ

第1話

野球をした、ボールを握った、わたしの手にはただそのボールの重さだけがむなしくひびく


野球とは特別なスポーツだ


幼少期からなぜ練習をするとうまくなるのかがわからない。

ただ投げて、打って、声掛けをして、

だがただその繰り返しの中でみずからのちからでは解けない特別な力で野球がうまくなっている


そしてできなくなるときもなぜできなくなるかわからない


肩があがらず、ボールが見えなくなる、バットが振れなくなる

なにもかもがうまくいかず、そしてそのさきの道も見えなくなる


ふしぎなものだ、われわれがもっとも目にしているスポーツなのになにも論拠がわからず進んでいくスポーツである


現代はスポーツ工学が発達した。


ボールを投げる動作、打つ動作、肉体トレーニングすべてを科学的論拠をもってとりおこなわれる


われわれは野球をなんととらえれば良いか、

ボール投げか?ボール打ちか?追いかけっこか?


不思議なスポーツだ。


わたしはひとつの解答を高校野球で示そうとした


どこまでも苦しめば野球はうまくなるのか?

どこまでもシビアに野球に取り組めば野球はうまくなるのか?


われわれはわからない

ものの上達にくるしみはどこまであれば良いか

どこまで自分を追い込めば人は上達するのか


「私は解答を出した。10年の時を超えて。」


ひとつ示すならば”野球がどこに向かっているかをすることである”


”きみはどんな野球が見たいか?そしてプレイしたいか?”


野球はなんなのか、

きみが果たして白球を追いかける意味は?


私が教えよう


君は幼少期、野球へのあこがれがあっただろう


”なにもかもができる「ベースボールプレーヤー」に”


ひとの上達は難しいものだ

”ひとはただ苦しめ良いのではない”


ひとの成長性をかんがえるならば”ほどほど”が大事だ


苦しさ5分3分が最も適切である



多くの宗教研究から出したが、トレーニングとは一朝一夕、踏ん張れば良いものではない


一日頑張るより、”一年間ボールを一日一回握る方が効果がある”


つまり、トレーニング効果とは”連立継続性”が最も効果がある


つまり「継続は力なり」


ものの反復継続性が最も効果が高いということだ、よもやそこにくるしみがなくとも



君たちはわたしの研究をまだ知らない

過酷な素振りや走り込みをひたすらやらされ、罵倒すらされる

そのトレーニングをやっても効果が出ず、”才能と使い捨てられる”


わたしの声で言うなら「ふざけるなバカやろう」

というところである


その圧倒的不遇、すべて消し去る


わたしの長き年月の研究も最近完成した


PLAY BALLの時間だ


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ベースボールプレーヤー くろみつ @kuromitu77

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