第28話 終幕

 未來理さん、僕は事件を解決しましたよ。



 彼女の墓前に手を合わせる。高坂さんと鳴海はもう先に墓参りをしていたのだろう、花や菓子が添えられていた。



 未來理さんが想像していたより成長できていますか。



 僕はこの六年で未來理さんの残した情報と伝手を使って独学でここまで上り詰めたんですから、少しは褒めてくれますよね。



「海津原君、泣いているの?」

「はい……?」



 目を開けると潤んでいた。頬が痒かったのは涙が伝ったからか。くそ、春巻に恥ずかしいところを見られてしまった。これは弱みに付け込まれるか、とも思ったが、どうやら弱みを握ったのは彼だけではなかったようだ。彼もまた涙を流している。いい大人二人が墓前で涙をシリアスに流すなんて、これは何の冗談だよ。



 こんなんでは未來理さんにも笑われてしまう。



「でも、海津原君。いい顔になったよ。なんていうのかな、憑き物が落ちたような、肩の荷が下りたようなすっきりしている」

「そっかぁ、まあ……、うん、そうかも」



 天国で未來理さんと婚約者の彼と仲良くしていればいいなぁ、と思って、自分らしくない、ジャンル違いな思考だな、と笑った。



 明日からまた多忙な毎日だ……。


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情報屋見習い、海津原聖人の成長 幸田跳丸 @hanemaru0320

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