ことばというものが煌めく珠なれば 【第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト 俳句の部】

作者 紺藤 香純

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目次

完結済 全91話

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  1. 興じれど狂じれどエイプリルフール
  2. 桃花笑み菜飯の匂ふ厨かな
  3. うららかな午后にまどろむ雛かな
  4. 蛤も大口開ける食事刻
  5. マフラーを振り回す子ら水温む
  6. 雪解け水を吸う土筆空を描く
  7. 釣り釜のゆらゆらゆらり春茶席
  8. 風太郎読めば夜は朧、月は下弦
  9. 不来方の花揺らす雨啄木忌
  10. コーヒーとレタスの苦き朝餉かな
  11. 佐保姫の息吹く山里雪の果
  12. 柳芽の微笑む野点薄茶席
  13. 川べりのクレソン摘みて朝サラダ
  14. 「全集中」遊ぶ子に鍾馗も目を細め
  15. しゃくしゃくり青虫の新緑ビュッフェ
  16. 玉苗植うる早乙女は儂の推し
  17. 新茶濾し茶入に詰めて夏茶会
  18. 桔梗活け風炉の湯が沸く茶室かな
  19. 花桐の単が揺れる衣紋掛
  20. 新玉葱かじり火をふく目尻かな
  21. うたたねの童の手から落つる枇杷
  22. いそいそと絽に袖通し鮎の帯
  23. 朝顔を切子に活けて夏座敷
  24. 薔薇の棘欠き眉を描き初デート
  25. 梅雨だけどいちごパウダー、ブールドネージュ
  26. ほろりほろり紫陽花は飴の味
  27. 夏蔭やトトロの森は夢の中
  28. 戸隠の龍も青もみじに目を細め
  29. 車椅子押す長き廊下夏至の夜
  30. ランドセル放り出す夏至秘密基地
  31. 綿菓子を食みて眺める雲の峰
  32. 飲みかけの麦茶に葉蓋山滴る
  33. サイダーと氷が踊る切子かな
  34. 酢を入れる林檎抜き夏のポテサラ
  35. 盆休みの倅は小原庄助さん
  36. 風呂上がりアイスコーヒー蛙の歌
  37. ふたりで食べたわさびソフトの甘々
  38. 昼下がりフライドチキンで紅葉狩り
  39. 休耕の田に下りる鷺牧水忌
  40. 「苫屋で、ごめん」それよりも餡美味し
  41. 霜柱のサックサックと音踏むる
  42. 小烏の夕餉求むる冬田かな
  43. 朝霜のピエスモンテは甘くない
  44. タンプルタン、マカロンはチョコレート味
  45. 伝わらないとわかってるから蘇州夜曲
  46. 楓橋夜泊、視線は手元の絵箱
  47. 雨の朝酔い覚めぬ川桜桃忌
  48. 蝉の声ヒア・カムズ・ザ・サン朝が始まる
  49. 水無月は買えぬ六月十九日
  50. 麦秋や電子の海の文学者
  51. ひまわりに平和を願い青と白
  52. 二月十四日のタンバル・オ・ショコラ
  53. 「ツノデーロ」蝸牛よ葉蔭で耳塞げ
  54. 麦の穂のいそいそ揺れてウヰスキー
  55. 米麦通帳を初めて知る六月十一日
  56. 秋の渚ごみ拾いとかエトセトラ
  57. こいのぼり鴻巣は川幅うどん
  58. ハイドランジア俯いて露こぼれて
  59. きのこ狩り疲れて眠るうちの爺
  60. きのこ見つけ喜ぶ小学生男子
  61. 入道雲沈む夕日メロンソーダ
  62. 晩秋の柿と大根のマヨネーズ和え
  63. 宵闇に黙祷八月十二日
  64. 「こけら」なの?「かき」なの?「柿」の読み方は
  65. 夏だけど裸エプロンは、やるまい!
  66. 雪解けてワイは俳句製造機
  67. 芍薬は咲いて恋衣はだけて
  68. 白アスパラガスは昨日埋めた彼に似て
  69. 焼き芋の黄金色ほろりこぼれて
  70. 栗拾い気になる女子に近づけぬジレンマ
  71. 樽の葡萄は月の都の夢を見る
  72. 唄われず寂しい先斗町の雪
  73. ワイパーと時雨とラジオのシンフォニー
  74. 月に酔い調子外れの「港町十三番地」
  75. 早退し凩吹きて昼の月
  76. 長雨や木香薔薇の憂鬱
  77. 夏草や草むしりに困る芝生の庭
  78. 白い息にカノンを乗せて冬至の朝
  79. ランニングマイマザー夏風邪は寝て治せ
  80. 蜜蜂が団子をこさえる藤の花
  81. 小蛙が山に帰る雨上がり
  82. 豆を入れ忘れた豆飯の素朴よ
  83. うぐいすの春惜しむ声山滴る
  84. 梅の実の、こくりこくりと瓶の揺りかご
  85. すずらんのあなたに酔う五月一日
  86. スモークツリーは霧雨に燻されて
  87. 鬼灯の鉢抱える娘の草履鳴り
  88. 図書館の本とナピラ保己一忌
  89. 縁側でカレーライス安吾の忌
  90. 夢は今も銀河をはしる賢治忌
  91. 夢を今、トランクに詰めて、賢治の忌