ミアの婚約者ウィリアムは、常に不機嫌で冷たい態度を取っていたが、ある日を境に、ウィリアムはミアに対する態度をがらりと変え、熱烈に愛情を伝えてくるようになる。
目の前にいるウィリアムは、確かにある意味別人といってもいいだろう。
なぜなら彼は、三年後の未来からタイムリープしてきたのだから。
ウィリアムがなぜ、婚約者であるミアへの態度を一変させたのか。その理由もさることながら、ツンからのデレデレがたまらなく面白いのです。
愛の言葉を口にしまくるウィリアムに対して、不審がるミアがまた····(*´艸`*)
短編のため、展開が早いのは仕方ないことですが、これがじっくり長編で読めたなら、きっと素敵な作品になること間違いなし!です。
ヒロインのために一生懸命に頑張るウィリアムを、みんなで応援したくなる、そんな王道なタイムリープ作品でした。
短編児童小説コンテスト応募作品と言う事で。
オープニングを拝読した時『これは、別のコンテストに……』と思ったのは事実です。
しかし
そこから、少年少女の恋愛物語に持ってくる力量は、流石の矢口先生と感嘆せざるを得ませんでした。
少年少女向けの、しかも『溺愛』という括りの中で物語を綴る難易度は、相当に高いと思います。けれども、しっかりと『溺愛』の動機付けを持ってくる。それも、読み手が納得する形で。
もちろん、対象層年齢層にもしっかりと伝わる形になっている。
そら、ウィリアム少年は必死になるわけですよ。
そして、応援したくなるんです。
四話読了時点でのレビューですが、既に応援しまくってる(笑)
この作品は、大人向けでもあります。
つまりは全年齢が楽しめる作品になっている訳です。
是非、長編化した作品を読みたいですね。
素晴らしい!