従兄弟が謀反を起こした事により、幽閉に近い扱いを受け存在すら忘れられた二十三歳の公主凛風(リンファ)。
しかし、政治的理由により緋国へと嫁ぐ事になる。
冷酷無比と噂のあるな皇帝の下へなど誰も行きたがらない。
忘れられ、行き場のない凛風にはうってつけだったのだろう。
そんな凛風がたどり着いた緋国で謁見した皇帝はなんと――十四歳の少年だったのである。
しかも、他の妃嬪はさらに幼く幼児や大きくても八歳と凛風が年長者のような立場に。
最初の殺風とした雰囲気とは裏腹に、和やかで穏やかに――なんなら和む後宮に思わず顔がニヤけます。
え、皇帝が既に可愛いんですけど。
好敵手である妃嬪すら可愛いんですけど、どうしたら良いのでしょう?
第一章は、まだまだ作品の入り口である。
記憶の封じ師とは、消えた凛風の記憶とは、まだまだ謎が多く残され続子が気になる所。
是非とも、第一章を覗いてみてはいかがでしょうか。
オススメです。
二十三歳の凛風は、停戦調停のため政略結婚をすることに。
相手は十四歳の皇帝、憂炎。
政略結婚のうえに年の差婚ということで、前途多難な幕開けのようですが、憂炎は皇帝として世を変えていく自覚を持った美少年。さらには、凛風に対して「僕の妻」と何度も口にする独占欲を持ち合わせています。
名義的には政略結婚とはいえ、運命の恋なのでは?
というところで、凛風の記憶が欠如していることが明らかになります。
タイトルにある「忘却公主」
そして、「記憶の封じ師」
これらが何を意味しているのか、非常にそそられます。
凛風はなくした記憶を取り戻すのか、それとも欠落したままなのか。
もしも記憶を取り戻したら、憂炎との関係はどうなるのか。
先の展開が楽しみな作品です。