若かりし 酸っぱい葡萄の 夢を見て 隣の林檎に 手が伸びた朝

あの日、手に入らなかった葡萄と、今、手の中にある林檎。


比べるべくもないと思っていたそれを、今になってようやく認められた気がした。


あの葡萄も、きっと甘かったに違いない。


それでも。だからこそ。隣を転がる林檎が、愛おしい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

言の葉の匣 弧野崎きつね @fox_konkon_YIFF

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ