紫のアザミに止まるアゲハチョウみゆきのララバイ口ずさんでる 九月ソナタ
第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト 短歌一首部門
目次
完結済 全22話
更新
- 見上げれば体育系と思うかな「考える人」の脚、雨に濡れ
- 気づいても安全パイはとらないで危険を選ぶかれのDNA(いでんし)
- 「手術台、上でハサミと傘が邂逅(会う)」若き詩人は美をそう書いた
- ぼくらにはパリがあるさとおとこ言う、「カサブランカ」を書いた人、だれ
- セーヌ河「ミラボー橋」の下流る、詩人と画家の恋も流れた
- どの神に祈れば母に会えるかと万葉人も歌に詠みけり
- カナリアを舟に乗せるな、誰にでも思い出したくないことあるさ
- 啄木は大という字を百書いて海から戻り、時刻表見る
- 立ちつくす、久しぶりに海行けばわが定位置に誰かが座り
- 紫のアザミに止まるアゲハチョウみゆきのララバイ口ずさんでる
- 初トマト想像こえた甘さありこれもぎたてということなんだ
- 落ちてきた小枝拾いて上見れば三法師咲く故郷(ふるさと)の道
- 母さんに餌を求めるひなのようシンビジュウムいっせいに咲き
- ダリア見て完璧だねと眺めてるきみにとっての完璧ってなに?
- 幸せという漢字には「土」がある本当だねとわが野菜見る
- 絶望(おわった)と思った後で窓あいて道見えたことあった、何度か
- どこからかショパンの別れ流れきて月見草揺れ宵やってくる
- 燃える色水密の皮つるり剥く無傷の白き球に見とれる
- うんうんと頷いている野の百合を無視して通り足止めるなり
- 七月にひとつ咲いてる水芭蕉そんな生き方選んでいる
- 悔しいな、ガムを噛みたいこんな日は、噛んで噛んで噛んで忘れる
- 坂道を五つのぼれば大聖堂、先行くきみの姿浮かんで
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