鬼のいない鬼ヶ島
彼は夢を見ていた。
海を渡って鬼ヶ島へ行く夢だった。
彼は桃太郎だった。
彼は犬や猿やキジと一緒に鬼退治に向かった。
彼はきびだんごを持っていた。
海を渡って鬼ヶ島に着いた。
しかし、そこには鬼の姿はなかった。
代わりに、人間が住んでいた。
彼らは桃太郎たちを歓迎した。
彼らは桃太郎たちに食事や宿泊を提供した。
桃太郎は不思議に思った。
ここが本当に鬼ヶ島なのかと。
彼は人間たちに尋ねた。
ここに鬼はいないのかと。
人間たちは笑った。
ここにはもう鬼はいないと言った。
昔は鬼が住んでいたが、人間が来て追い出したと言った。
人間がこの島を開拓して文明を築いたと言った。
桃太郎は驚いた。
それでは、自分が来た目的は何だったのかと思った。
彼はきびだんごを見た。
それはもう必要なかった。
桃太郎は人間たちに礼を言って帰ろうとした。
しかし、人間たちはそれを許さなかった。
彼らは桃太郎たちを捕まえた。
彼らは桃太郎たちに暴力をふるった。
桃太郎は必死に抵抗した。
彼は犬や猿やキジと協力して戦った。
彼らは何人かの人間を倒した。
彼らは船まで逃げることができた。
彼らは船を出した。
彼らは海へと向かった。
桃太郎は船の上で倒れた。
彼は血を流していた。
彼は息も絶え絶えだった。
彼は犬や猿やキジに見守られていた。
彼らは涙を流していた。
桃太郎は最後に思った。
本当の鬼は人間の心だったと。
彼は自分が何のために来たのかわからなかった。
桃太郎は目を閉じた。
桃太郎は死んだ。彼は夢から覚めなかった。
いろいろな島のショートショート ただのおっさん @o3ai
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