御伽噺の皇女が夢から醒めて立ち上がる――

文字通り、蝶よ花よと育てられた皇女ララ。
本人の責任ではないにせよ、大国の皇族としての責務に気付かず生きてきた彼女が、突然の事件によって自分の役割、そして今まで目隠しされていた真実を目の当たりにする。
今まで教えられていたことが全てウソだったかのような世界の変わりように、しかし挫けず、『現実』と向き合った彼女が選んだ道は、亡き母、そしてその他多くの人々のために皇帝となることだった――。

隠されていた事実が少しずつ明らかになっていき、それと共にララが少しずつ成長していく様子が丁寧に描かれていきます。
生まれるより遥か以前から仕組まれていた陰謀と戦うララが、最後に掴むものは果たして。

読みやすい文章と臨場感あふれる表現で、作中世界に入り込みやすい話でもあると思います。
30万文字という長さではありますが、章立てしてくれてるのもありますし、話が極端に複雑ということもないのでゆっくり読み進めても大丈夫です。
ぜひ、ご一読ください。

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