さんばん まつ

おくりだしたら、今度は待つ時間がやってきます。

相手に届くまで、待つ。

相手の手元に手紙が届いたのは、どんな状況だろう?

嬉しい気分のときに、ぽつんとひとつ?

忙しいときに、他のたくさんのものの中から発見される?

その場で開かれたのかな、あとでゆっくり、と、取っておいたりしてくれているかも。

しげしげと、封筒を眺めて、切手や字を見て、

私を思い浮かべてくれたりして?

そんな想像をしてみるのも、待つ楽しみ。


もしかすると、お返事が来るかも、と、そわそわ、わくわくしたり。

まずいことを書いてしまっていたりしないよね、と急に不安になったり。

相手からの反応を待つのもまた、心をざわざわ揺らしてくれます。


書いて送るとき、自分と話し、相手を想います。

送り出したあと、待つ間は、相手を想い、自分の心をいろんなもので、満たします。


私の手紙時間は、こんなふう。

あなたにとって、待っている時間は、どんなふうでしょう。

送ったあとは、さて終わったと、とりあえず忘れてしまって、返事が来て、思い出す方もいるかもしれませんね。

それはそれで、嬉しいサプライズですね。


書いている間も、そのあとも味わい深い、手紙時間。

それではまた、次のひとときで。

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手紙にまつわるよしなしごと みしま なつ @mishima72

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