にばん おくる
手紙を書いたら、おくるのが、順番です。
けれど、書いたものの、出さないでいる手紙もあります。
書いているときは、無心になって書いているのに。
そういう手紙は、きっと、書くことが、自分との対話のためになっていて、
伝えることに重きをおいていないのだと思います。
自分のために書いた手紙。
そういうときは、行き場のない気持ちが自分のなかにあるのだなと、
今の自分に気づきます。
一方、書き上げたら早く伝えたくて、
今から出しに行っても、明日でも同じなのに、
そわそわとポストに歩いて行く手紙もあります。
ポストへの投函はいつも、何かのついでに、ではなくて、
投函のために出かけてゆきます。
その道すがら、その人のことを想い、
どうしているかな、手紙を受けとるとき、どんなふうかしら、
喜んだり、楽しい気持ちになってくれたらいいな、と、
想像しながら歩くのは、とてもわくわく、幸せな気持ちでいっぱいの、かけがえのない時間です。
不安なことを相談するような手紙のときは、
心配をさせてしまうかな、と気がかりだったりするけれど、
あの人なら何て言葉を返してくれるかしらと、
お返事が待ち遠しく思えて、歩く足も自然と早くなります。
手紙を、おくりだすとき。
贈り物になるといい、と、ポストのなかに入れるとき、願います。
手紙を書くとき、おくるとき。
それぞれ、私にとってはとても大切な時間です。
あなたの手紙時間は、どんなふうでしょうか。
かしこまった手紙、
授業中にこっそり書いて、
そっと渡すような手紙。
仕事で、ちょっとしたお礼やお願い事を書いたメモだって、手紙です。
手紙をおくったときって、どきどき、しませんか。
私はいつも、どきどきします。
あなたが手紙をおくるとき。
どんな気持ちに、なりますか?
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