祖母と一緒に朝から高尾山に登る少年:ワタルが出会ったのは、なんと天狗の子!彼がワタルに言うのは「ほら貝の吹き方を教えて」でした。率直に、かわいい作品です。屈託のない天狗の子:カルラが、作品の雰囲気を大いに作ってくれています。ネタバレになりそうなので、ここでは秘密ですが。読み終えた後にタイトルをもう一度見ると……「なんか、洒落てるなぁ!」と思わずニヤリとしてしまいました。
小鳥が元気にさえずり、紫陽花咲く、高尾山をハイキング。お寺の境内には、天狗像。ピュウっ。風が吹いて、いつの間にか隣に座っていたのは、優しい、優しい、天狗の子だった。ありがとう、君に会えて、良かったよ───。そんな爽やかな、読後感もとても良いショートです。おすすめですよ! ぜひ、ご一読を!