穏やかで優しくワタシを

@YORUMU_0707_

〜軍パロさばもよ〜

※この話は私YORUMUの妄想にすぎません、本人達とは一切関係ございません!

※キャラ崩壊、誤字脱字等ありますでしょうがどうか目をつぶってください…

※そこまでですが少しグロい?表現がありますので苦手な人は回れ右でお願いします!

※小説を書くこと自体が久しぶりなので至らない点も多々あると思いますがご容赦ください

──────────────────

辺りには金属と金属がぶつかり合う音、人の喊声(かんせい)、断末魔が響き渡る

わたしはその中で剣を振るっている

目の前の敵の体を切り裂いては溢れ出る血を浴びながら必死に勝利に手を伸ばすため戦う

しかし、なにかがおかしい

(……さっきからおさばの援護射撃が来てない)

わたし達が所属する軍は基本的に2人ペアになって戦いを共にする

わたしのペアはおさばこと、『さばあいす』

彼女は遠距離部隊長のためわたし、近距離部隊長の『ものうら』が前線に立ちそれを援護をすることが多いのだがその援護射撃がはたりと来なくなった

(なにか…あったのかな)

考え事をしている間に迫っていた敵を切り倒し辺りが少々静まったことを確認し、おさばのいる高台を見上げた

───────少し前───────

ワタシの所有している銃に備えてあるスコープを覗く

そこにはワタシのペアのものち…ものうらが前線に立っている

彼女に後ろからコソコソと迫り向かう敵に標準を合わせ頭を撃ち抜く

パァンッという音と微かに聞こえる先程の敵の断末魔が響く

それに気がついたものちがこちらを振り向き手でグットサインを向けてくる

(もう…そんなことしてる暇はないのに)

ワタシも微笑しながらもグットサインを送り返した

彼女はそれに喜んだようでウキウキで立ち向かってくる敵をなぎ倒した

ワタシはそれを微笑んで見ていた


その時後ろから叫ぶような声が聞こえた

確か後ろは遠距離部の部下がいたはず


「隊長…!!危ない!!!!」

そう聞こえ持ち前の反射神経で振り返る

が、しかしすぐ後ろに剣を振り上げた敵の姿が────


ザシュッッッッ

一瞬目の前が霞む

何が起こったのかすぐには理解できなかった


カハッッ

口から血が吐き出る

ここでやっと理解できた

ワタシは腹を切られたようだ

そう理解した瞬間切られた部分に激痛が走りその場に崩れ落ちうずくまる

(痛い…痛い……!)

感じたことの無い痛みに自然と涙が出る

「は…はは……ハハハッッ!!」

微かだが目の前から笑い声のような声が鼓膜を刺激する、今のワタシにはそれすら痛くて

「よっしゃぁ!!これでオレの報酬も増す!!敵軍も大したものじゃねぇなぁ!!」

敵の声が耳から耳へと流れていってしまうほど苦しく恐怖にかられていた

ふと顔を上げたらこちらを見下ろしながらまた剣を振り上げていた

「…後はコイツの首を持って帰ればッッ!!!!」

そう大声で放たれワタシは死を覚悟する

あぁワタシは虚しくもここで命を散らすのか、と

(ものち……………………)

走馬灯のようにものちとの思い出が頭駆け巡る

それはとても穏やかで優しくワタシを包み込むようで痛みには感じなかった、ものちだけは優しくワタシを受け止めてくれたな

でも………もう…………………………

「ごめん」

そうぼそりと呟くとなおもぼやける視界を閉じた


ザシュッッ

血がぽたりと地面を汚す


目を開ける

その血は目の前に落ちていた

あれ?ワタシ…………………死んだはずじゃ

まだ重い首をもっと上へ上げると

その血の正体がやっとわかった

敵の腹に細い剣が突き刺さりその辺が紅く染まっていた


なんで?

理解が追いつかない

敵が振り上げていた剣がカランッと落ちる

敵も予想外の出来事らしく目を見開いて固まっている

やっと我に返ったのか恐る恐る後ろに視線を移動させていた

ワタシも一緒に敵の後ろの方を見る

そこには見覚えのある紫がかった黒い髪が見えた


「そ…う………とう…………………?」


総統だ

総統が目の前の敵に対していつも腰に付けているサーベルを突き刺していたのだ

総統は敵と目を合うとキッと睨み


「これ以上……私の部下に手を出すな…ッ」


こう言い放った後、刺していた剣を抜いた

敵は力無くその場に倒れた

敵の下からは紅い液体が地面の色を侵食し染め上げている

それをただボーッと見ていた

すでに痛みもあまり感じ無くなっていた

するとふと総統と目が合いこちらへゆっくり歩み寄ってきた

「大丈夫?もう平気だよ、」

手を差し出してそこまで言うと1拍間を置いて口を開いた

「後は…私たちに任せて」

その言葉を合図にと言わんばかりに総統の後ろから援護部隊が高台から下へくだって行った

「よるむ、総統…ワタシは……もうダメなんでしょうか…?」

絞り出すように声を出すと総統は頬を緩めて言った

「希望は捨てるのはまだ早いよ、そろそろあの人たちが来る頃じゃ?」

あの人たち…?

するとどこかから足音が聞こえた

だんだんその足音はこちらに近づいてきて姿が見えてきた


「─────!!…おさばーーーー!!!!」

「もの…ち?」

声の正体は毎日聞いている大好きな声だった

ものちはスピードを緩めずそのままワタシに抱きついた

ドンッと衝撃が来るが痛くはなかった

「〜〜ッッ!!おさばぁぁぁ突然援護射撃が来なくなったから何事と思ったらぁぁぁぁぁ!!!!」

「ものち…血が、ついちゃ……」

そんなことなんか気にせず強く抱きしめワタシの肩に顔を埋め泣いている

その様子ですら愛おしくてワタシも抱き締め返す

「ごめん」

いろんな意味を込めてこう言った

もう…ものちに会うことは叶わないのかな

「希望を捨てるのはまだ早いよ、そう言ったよね」

ワタシのごめんの意味を汲み取ったのかそう言った

すると総統の後ろからまた足音がした


「やぁ、大丈夫…そうではなさそうだね」

「だ…れ?」

純粋な疑問だった

この人は軍基地にいるときでも見たことがない

「あぁ、知らない顔だった?この人はウチの軍で軍医をしている……」

「キサネだ、よろしくね」

軍医……ってことは医者なのか?

「おさば…グスッ治るの?」

ものちは涙でぐしょぐしょの顔を上げて尋ねた

きっとワタシの肩もびしょびしょに濡れているのだろう

「うん、まぁ一応軍医って名乗ってるくらいだから」

「でも傷の具合によっては……」

冗談のつもりだったのだろう少し気味の悪い顔をやってみせ、ものちはもっと泣き出してしまったので背中を撫でてやる

「とりあえず今傷の具合を見たいから…どいてもらっても…」

「やだ!!おさばと離れたくない!!」

子供か……と少々呆れつつごめんね、とものちを離した


「うん、そこまで傷は深くない少し療養期間を設ければ治るよ」

あの時の部下の危ないの声のおかげでなのか少しは傷を深めずに済んだようだ

離したはずのものちがまた抱きついてくる

キサネさんの言葉に安心したのかワタシはそのまま目を閉じて眠ってしまった



その後の話だがワタシは軍の医療室のベッドの上で目が覚めた

傷は少しずつだが回復してきているそうだ、近くにものちがずっと付きっきりでいて起きてすぐ抱きしめられたので抱きしめ返した

それはとても穏やかに優しくワタシを包み込んでいた

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閲覧ありがとうございました!!

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