悲恋のその先に──

婚約破棄から始まる本作。それに対して主人公が願ったことは『死』であった。
それは、言葉が足りていないことが原因で、誰か一人でも自分の気持ちを口に出せていれば起きなかったこと。
すれ違い、よじれ、捻れ、気が付いた時には修復など不可能に。それくらい彼女の心を支えていたのが婚約であったのだから。

彼女はすべてに絶望していた。けれど、どんな姿でもいいから生きて欲しいと強く望み、彼女を愛している者がいたのだ。それは──。

言葉で伝える大切さ、それを教えてくれる本作。是非、読んでみてください。

その他のおすすめレビュー

うり北 うりこさんの他のおすすめレビュー196