三人の視点で描かれた本作。一人目と二人目の視点は、どこか甘ずっぱくて、でも苦しい。結婚式の招待状に、菖蒲柄の浴衣。菖蒲の花言葉にある嬉しい知らせ、優しい心。読んでて感情移入ができる切なさと、優しさと、正しさがありました。ところが、三人目の視点になると変わります。出てくる花の朝顔。花言葉は愛情など素敵なものの他に、あなたに絡みつく。出てくる花、登場人物のキャラクター。ぴったり過ぎて、感嘆のため息が溢れるほど。どこかで本当にありそうな物語。是非、楽しんでみませんか?