また私有地に勝手に店を建てられた件

だらく@らくだ

オレトシテンノウノハナシ


「おいっ〜す。やってるかい?」

「ヨヤクナシ、オコトワリ。カエレ」

「予約制の防具屋なのか……つーかここの

土地が誰の物だか君知ってる?」

「オレ、ミツケタトチ。オレノモノ」

「違うの!ここ、俺の私有地!俺の土地!」

「ウルサイ、カエレ」

「帰るか!とにかく追い出す約束をするまで

帰らないからな!四天王舐めんなよ!」

「オマエ、ヤナヤツ。キライ」

「はいはい、それ言われるのも慣れてますよ

んで、誰からこの土地の話聞いたのよ」

「キイテナイ。タビシテタラミツケタ」

「あのねぇ……見つけたからって勝手に店を建てちゃいけないんだよ。世の中には営業許可証ってのがあって」

「アル。ミロコレ」

「え、営業許可証!?どうやって」

「チカクニアルメシノミセ、オシエテクレタ。ソノトオリヤッタラキョカオリタ」

「あの野郎……余計なことしやがって。そんで何でよりによって防具屋なんだよ」

「ブキウルノ、スキ」

「だったら俺たちにも売ってよ」

「イヤダ、ワルイヤツニウリタクナイ。ウルトブキノカミサマオコル」

「だからその悪いやつと良いやつの基準は何だんだもう。俺からしたら私有地で勝手に防具屋開くお前の方が悪だよ」

「テガミノジ、ミレバワカル。カンタン」

「俺、手紙書いてないのに悪いやつ判定なんだが?」

「オマエ、メンドウナヤツ。モンドウムヨウでヤナヤツ」

「あのなぁ、面倒な奴になってるのはあんたが俺の土地で勝手に防具屋なんか営業し出すからなんだぜ。全くもう……」

「デモ、メシノミセノヤツ、イッタ。ゲームトカイウヤツデハボスノシロニモボウグヤアルッテ」

「ゲームによってはな!確かにボスの城で宝箱とか置いてあるのは永遠の謎だけどさ!ここはゲームの世界じゃ無い!分かる?」

「ア、ソロソロクル」

「ど、どうもぉ……」

「ら、来客だぁ!?警備は万全な筈だが……」

「オマエドイテロ、ジャマダ」

「あ、はい」

「で、例の剣ってのはあるんですか……」

「アル、コレダ」

「うおぉお!?すっげー!これなら四天王も

倒せるかも!」

「ソウダナ」

「いや〜ここはやけに危険だなと思ったけど

来たかいがあったなぁ。はい代金」

「アザス、ピッタリチョウダイシマシタ」

「おい」

「ん?」

「俺が誰だか分かるか?なあ」

「んん……..?」

「店主さん、この人は一緒に働いてる方とかですか?なんかすっごい偉そうだけど」

「ソイツ、シテンノウトカラシイ」

「ああ、四天王ね!こりゃびっくり!」

「ん……四天王?」

「あーーーーっ!?!え、え、四天王!?」

「知らんかったのか……ショック」

「どうしてこの店に!まさか……武器をみんな買い占めに?」

「違う、ワルイヤツニウラナイ、らしい」

「じゃあ、防具屋を潰しに?」

「半分、当たり」

「やっぱり!ここで決着をつける!覚悟!」

「待て待て、話を聞けって!ここの店は実はこうでああで……」

数十分経過

「てわけで勝手に建てられたってわけ。わかる?違法建築なの」

「うーん……」

「面倒だから今戦った方が良くない?戦いの

ついでに店も吹き飛ぶかもしれないし」

「ワ、オマエ……!ヒドイ!オレノミセ!」

「と、思うじゃん。しかし、だお前その装備とレベルで挑もうとしてんのか?」

「うぐぐ……」

「だからさ、今日は一旦出直してだな、しばらくしたらまた来ればいいじゃ無いの。俺も

その方がやりやすいし」

「一理あるな。うん」

「て事でさいならー!またいつかー!」

「あ!!こらぁああ!逃げるなー!」

「はぁ……せっかく四天王と戦うチャンスだったと言うのにしくじったか」

「デモ……」

「店主さん?」

「アイツ……イイヤツダッタ。ニンゲンキライダケド、アイツスキカモ」

「厄介な事になったなぁ!おい」



おわり

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