少し未来の、あるかもしれないお話
まっちゃぱふぇ
時は、現代から少し離れた近未来
AIにより職を追われた人物達、ニファレンス
農作物の栽培、スーパーでのレジ打ちや接客
挙句の果てにはタクシー運転まで
タクシーがいけるならトラックだってできる
今やAIが出来ないことなんて、人類に逆らい国を転覆させるくらいだろう
そんなAIが、一番最初に人類から奪った職とは、なんだろう
そう、グラビアモデルである
2022年代から流行し始めた画像生成AI。それはとても画期的で、とても危なっかしい物でもあった
しかし、画像生成AIで生成した画像を売買する事をよしとした法律が正式に可決
それから巷でいう「AI絵師」は勢いに乗り、大量の画像を生成し、販売した
しかし、やはり一般人。AIを理解し、完璧な画像を生成することは叶わなかった
そんな時に、次世代のAUTOAIが生まれた
稼働内容はいたってシンプル、人間の仕事のお手伝いを自動でしてくれるお仕事ロボット
最初は、製作業で使用されていたロボットアームへの試験的実装
つぎに、画像生成AIの自動化を試みた
同じAIならば、AIを理解できるんじゃないか
その試みは成功し、人間が作るよりも高品質かつ、同じ人物を固定して出すこともできた
それによって、「AI絵師」は次第に減少し、代わりに「絵師AI」が急増した
ちなみに、これは個人的な意見だが、「AI絵師」は職ではないと思う。そのため最初に奪われた職ではない
話を戻そう、より高品質な画像を生成できるようになったという事は、つまり
必ずどこかに欠点のある「人間の写真モデル」が要らなくなったという事
「絵師AI」は服も顔もすべて正確に出力できる
これまで美人と言われたモデルの顔を取り込み、そのすべてを足し、いい塩梅で割った顔を何通りも生成できる
そう、人類で初めてAIに職を奪われたのは「写真モデル」
特にグラビア系雑誌を主としている人たちである
ファッション雑誌というのは、「この服可愛い!」「この服着てみたい!」という
服の魅力をモデルを通して読者に伝える物だ
つまり、AIが生成した「人間離れした美貌」というのは、ファッション雑誌の主旨から少し脱線しているのである
しかし、どうだろう
グラビア雑誌という、性を貪る為に存在する雑誌であれば、人間である必要はあまり感じられない
人間だれしも欠点がある、ホクロが嫌な位置にあったり、シワやシミが出来てしまったり
そんな欠点を好む人も一定数いるようではあるが、今の主流は「絵師AI」が生成してくれた画像である
欠点が一切見当たらず、より美麗な写真を掲載できる「絵師AI」
そんなものが居れば、妥当な結末ではあった
今や世界の役7割の職がAIに自動化された時代
こう思い返すとかなり短い期間でここまで来た気がする
シンギュラリティの予言は、あながち間違いではないのかもしれない
次に奪われる職は、、、「ヒト」かもしれない。
少し未来の、あるかもしれないお話 まっちゃぱふぇ @fusinsya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます