推し活☆「神さまお願い!」編
西しまこ
第1話
しまこは「みかと~り☆ライブ 淀川神がご乱心⁉」のYouTube配信を見て、笑った。
ちなみに、しまこが注目したのは、ライブ後の特別対談である。
淀川神はBLものを「吸血鬼もの」とおしゃっていた。
……なぜ?
しまこは考えた。「バンパイア」の「B」? でも、ほんとうは「ヴァンパイア」で「V」だけど、そこは勘違いということで。でも、「L」はなんだろう?
L、L、L……「LOVE」? 「バンパイア・ラブ」?
美貌の吸血鬼(イケメン)が人間(かわいい女の子)を好きになってしまう。吸血衝動を抑え、人間に優しくする吸血鬼。でも、人間の女の子は吸血鬼との間に何か隔たりを感じ、哀しくなってしまう。好きなのに。そして、女の子への愛に苦しむ吸血鬼……
っていう話かなっ?
しまこは淀川神を呼ぶおまじないをした。
それにはまず、お抹茶なんです!
お抹茶をかしゃかしゃ立てて、ごくごく飲んでお祈りをした!
すると、ぽわって光って、ちっちゃなおじさんがやってきた。わーい、神さま!
「神さま! あたし、聞きたいことがあるにゃよっ」
「言ってみたまえ」
「神さま、いんふるえんにゃーってほんとかにゃ?」
「いかにも。いんふるえんにゃー神でもある」
「にゃふふん。しまこ作品もお願いにゃ」
「ふむふむ。ちゃんと、淀川ガチャに入れておいたぞ」
「ははぁー! あっ。神さま、しまこ、神さまのBLの話を読みたいにゃん」
「BL?」
「にゃんっ。『みかと~り☆』ライブの特別対談でやってたやつにゃん。吸血鬼ものの。バンパイア・ラブのお話にゃん。ほら、イケメンの吸血鬼が人間の女の子を好きになるやつ!」
「……何を言っているのだ? BLとは、BLOODの略であろう! 血だ、血!」
「にゃっ⁉ バンパイア・ラブじゃなくて?」
「BLOODに決まっておろう!」
「じゃあ、えーと、最近よく見かけるTSは?」
「タイムスリップだ」
「じゃあ、えーと、NTRは?」
「新しい車種のことだ」
「ATフィールドのATって?」
「AT車は外国の車だ」
しまこは深く深く頷いた。勉強になった。おかげで、途中からねこねこニンゲンが半分ぐらい、ふつうの人間に戻ってしまっていた。
「では、さらばじゃ! お抹茶を授けておこう! 励めよ!」
「はいにゃ~」
しまこはありがたいお抹茶を受け取り、深くお辞儀をした。
おりこうになれて、嬉しいにゃと思いました。
推し活するのにだいじな知識を身につけ、レベルアップしたのです。
おしまい、にゃん☆
1話完結にゃん。
淀川さんガチャはこちら。
https://kakuyomu.jp/users/Hiroshi-Yodokawa/news/16817330656658020438
みかと~り☆のカクヨム配信はこちら。
https://kakuyomu.jp/works/16817330656046929999
これまでのファンクラブ通信(?)はこちら。
https://kakuyomu.jp/users/nishi-shima/collections/16817330656687897645
推し活☆「神さまお願い!」編 西しまこ @nishi-shima
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
うたかた/西しまこ
★87 エッセイ・ノンフィクション 連載中 136話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます