第3話「ギルド」

「荷物まとめ終わりました」


「わかったならそろそろ行こうか」


そう言いながらリィートは小さいバックをからって家からでてきた。


「んじゃあ行くか」


「時間かかりそうですね」


「一瞬だから大丈夫だ」


「え?」


私がそう言って、魔法を発動すると同時に地面に水色の輪っかが現れそこから私たちを囲むように光の壁が現れる。


「わぁ!?なんですかこれ!」


そういえば説明するの忘れてたなと思い、魔法に集中しながら今からする行動を教えた。


「よく聞いてくれ、私が1歩と言ったらそのまま1歩だけ歩いてくれ」


「わ、分かりました!」


光の壁紙がさらに高くなり、発光が強くなった瞬間に!


「今だ!1歩!」


私とリィートが足を1歩踏み込むと一瞬、目の前がとても眩しくなったそして私が目を開けると国に着いていた。


「え??えぇ!ど、どうなってるんですかこれ!?」


「移動魔法だ、お姉さんが教えてくれた魔法だ、まあ呪文発生まで長いから長距離移動しか使えない魔法だし、1回行ったことないところじゃないと使えないんだがな」


「だとしてもすごくじゃないですか、ここの国のみんなは使えるんですか?」


「いいや使えない、この魔法はかなり難しい魔法らしいからな、まあ私以外にも使える人はいるぞ?一応」


「へぇ」


「さて、そろそろギルドに行くか」


「はい!」


少しして私はとリィートはかなり大きい建物の前に来ていた、その建物の少しでかい扉の横には、リウート王国の象徴である本と剣が合わさってる模様がある盾がある、ちなみにギルドの象徴は盾と靴だ。


「あ、言ってなかったがギルドの中では私の近くにいろよ、時々めっちゃ混んでるからな」


「は、はい!」


返事を聞いて私が扉を開くと様々な料理の匂いが出てきた、ギルドは受付エリアの上にポーションや防具、剣など売ってある買い物エリア、その上に食堂エリアがあるのだがその食堂エリアの匂いがここまで来る、とても美味しそうな匂いで最初来た時、お腹の音が鳴った記憶がある、そんな記憶を思い出しながら私はギルドの中に入と受付エリアには何十人かの冒険者が喋っていた。


「死神さんよー今回何体魔物を倒したんだ?」


そんなことを言いながら大柄の男性が近ずいてきたが、私は無視をして受付係の人に声をかけた。


「はいリフェさんお疲れ様です!カードをお見せ下さい」


「わかった」


(さすが受付係、私の隣にいる大柄の男を無視している、さすが接客のプロだな)


そんなことを思いつつ私はとあるカードを渡した、このカードはちゃんとクエストをクリアしたかなどを記録してくれているアイテムで冒険者は必ず持っている物だ、ちなみに紛失しても新しい物を一応受け取れる。


「おい!反応しろよ!」


ドン!!っと大柄の男が隣の机を強く叩く。


「ひぇ...」


横でリィートが怯えた。


「お客さんまた机壊したんですか?これで何回目ですか?あと前の修理代まだですよ?」


隣の男の受付係の人が少し低い声で言った。


「うるせぇ!お前みたいな守られてる側の人間に言われる筋合いわねぇ!あとそんなに修理代が欲しいなら俺を倒してから言え!」


大柄の男はそんなことを怒鳴りつけながら男の受付係の人を睨みつけたあと私の方をまた見てきた。


「あとお前、例の死神だろ?なら大量に魔物倒してんだろ?カード見せろよ!まさか、お前みたいな死神と言われてるやつが魔物を全然倒せてないわけないよな?まあ女性だから全然倒せないと思うけどな」


「はい確認終わりましたー、クエストいつも1人で頑張ってご苦労様です」


「いや、普段あまり疲れてないしそんなに心配しなくていい」


大柄の男を無視してカードを受け取って、ギルドから出ようとカードを横のポーチに入れたあと声がした。


「無視するんじゃねぇ!」


「うわぁ!」


そう言いながら彼は拳を振り上げたので私はリィートを抱えて避けた、私がいたところは少し床がへこんでいる。


「避けってばっかしじゃ俺に勝てねえよ!」


そう言ってまた大柄の男が私に向かって拳を振り上げようとしたとき、大柄の男の後ろから声が聞こえた。


「おい、これ落としたぜ」


そんな声が聞こえたので大柄の男は不意に後ろを向いた瞬間、ゴン!と少し大きな石で大柄の男に頭を殴った。


「これでよし!」


「良くないですよ!?」


後ろでリィートがそう叫ぶ。


「この大柄の男誰か放り出しておいて」


「わかりましたー」


そう言いながら受付係の男性が彼を玄関前に置いていった。


私達はその間に邪魔にならないところに行って、感謝をしようとした瞬間。


「はろーしにーちゃん」


変な挨拶をされた。


「...」


「おいおい、なんでいつも俺を無視するんだよ」


「めんどくさい」


「そんなことを言うなよ同じ2つ名持ちなのによ」


2つ名持ちとは冒険者の中でとても有名な人に付く称号のようなものだ、私は魔法纏い死神、たしか彼は...


「確か漆黒の閃光のお調子者だったか?」


「漆黒の閃光だ!お調子者はついていない!」


「あの漆黒の閃光って...なんでそんな意味不明な2つ名なんですか?」


「んー多分使ってる魔法が闇魔法と光魔法だからかな?」


「私に聞かれても困る、私普段1人でクエスト受けてるんだぞ?それに私的にはなんで私の2つ名の中に死神が入ってるんだ?」


「そりゃあお前の場合首をよく切り落とすからな」


「そんだけで死神とか言われるのか...?」


「というかそこの子供はお前の弟さんか?」


「いや、違うが?」


「僕はレイ=リィートといいます16歳です、ここから少し遠くにある家に住んでたんですけど、リフェさんが危険だからこの国で暮らした方がいいと言われましてここに来ました!」


「なるほど、確かに国で暮らしていた方が安全だな、あと死神さんリィートをお前の養子にした方がいいと思うんだが」


私はそう言われて確かにと思った。


「言われてみればそっちの方がいいな、保護者がいなきゃ学校とかも行けないし、確かギルドでもそういうやつできた気がするんだが...」


私は受付係の人に質問しに行ったら、普通に答えてくれた。


「あ、普通にやれますよ?ここでしておきます?」


受付係の女性が契約書見たいなのを渡してきたので私は、ちゃんと内容などを確認してサインをしてリィートにもサインをさせて、受付係に私に行った。


「完了しました!明日に提出しておきますね」


それを聞いて私は再び、漆黒の閃光のところに行く。


「そういえば感謝してなかったな、ありがとうな..えーと?漆黒?閃光?」


「俺はクト=ラーク、適当にリトとでも呼んでくれ」


クトがそういうとリィートはぺこりと頭を下げて感謝をした。


「ありがとうございますリトさん」


それを聞いてクトは後ろを向いてギルドを出ようとするのだった。


「それじゃあな死神とリィート」


彼は出る前にそう言って手を振りながら外に出るのだった。

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魔法纏いの死神と幼きバーサーカー 永寝 風川 @kurabure

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