幸せのパステルカラー 💐

上月くるを

幸せのパステルカラー 💐





 冷たい雨が降る週半ば、がらんとだだっ広い店内に、先客はたったひとりでした。

 閉業した店のロゴ入り車体がボコボコの、アルパカさんとほぼ同じ来店歴の老人。


 ブーツがわりの長靴に冬の帽子というファッションでドリンクバーに長居します。

 ホットカフェラテ二杯(笑)オレンジジュースにカルピスソーダにコカ・コーラ。


 これらをお盆にのせて、もっとも遠い南側の窓ぎわ席まで、えっちらおっちらと。

 なぜというに「市役所の食堂が開くまで、定位置に棲むから(笑)」と店長さん。


 思えばこの老人も他者との距離の取り方を知らない人で、かつては勝手に向かいに座りこまれ、長く話しこまれて迷惑しましたが、コロナさまのおかげで現在は……。


 いわゆる承認欲求が強い性質らしく、河川清掃などのボランティア活動を新聞社に売りこみ、顔写真入り記事を客やスタッフに見せてまわっていやがられていました。


 こういう人、仕事時代にはけっこういて、エリアに踏みこまれないようにするのに苦労させられましたが、フリーランスになり、ようやく解放された……はずでした。


 でも、リアルでもネットでも人は人であるらしく(笑)、暴力言葉のネガティブ族に急接近されて困っているうち、黄色い規制テープの内側まで侵入されまして。💦




      ☕




 小骨を除いてくれてある塩鮭、かすかにゴムの匂いがするのは長雨のせいかしら。

 日曜日のスタッフは黙ってサラダを大盛りサービスしてくれますが、平日は……。


 昨夜半、テレビをつけると、すごい巨体のタレントがスコーンを食べていました。

 バターやクリーム、ジャムをたっぷりのせ、ひと口で頬張り、それをつぎつぎに。


 歯に衣を着せぬもの言いが受けているそうだけど、人って、ほんといろいろだね。

 そんなどうでもいいことに心を奪われている因は、やっぱりアレしかなくて……。




      🥗




 そういえば、以前にも同様なことがありましたが、こういう傾向の人物は夜特有の魔物に支配され易いらしく、北の国のカマッテチャン(笑)にどこか似ている感じ。


 起き抜けの目に強烈な罵詈雑言が飛びこんで来たときは、そりゃあ驚きましたよ。

 おそらく酩酊して打ったのでしょうね、贔屓のタレント云々は支離滅裂な内容で。


 しかも、わずか数分で削除してある(笑)ひとたびアップしたら消せないのにね。

 運営事務局さん&罵倒した相手のメールには、一言一句が保存されているのにね。


 なになに「大人の恋愛小説の書き方を教えてやる」って、なにそれ、気色わるっ!!

 この手の舅、絶対お嫁さんにきらわれる、二世帯住宅から出て行かれるよ。(笑)


 こういう旧弊タイプの人物が異文化の匂いのする人たちを邪険にするんだろうね。

 いじめ体質は遺伝するよ、この♂個体は高齢だから、孫にも伝播するよ、きっと。


 末席の書き手のただでさえ危うい自信をさらに失くしてやろうというんだったら、その意図はほぼ完遂したとは言えそうだけど、よく他者にかまける暇があるよね~。



      🥝🍓🍋🍒



 あ、そういえば今日はそういう無礼を諫める日でしたね。もしもの場合に備えて、フラグ付きの記録を保存してあるので、そこんとこ、よろしくで~す。(@^^)/~~~




      🔸🔸🔸🔸 🔹🔹🔹🔹 🔸🔸🔸🔸 🔹🔹🔹🔹




 有体に言えば愛想をつかされたのだ……苦い事実を認めるのに時間を要しました。

 温和な年下……安心して本音を話せる相手はいつもそういうアルパカさんでした。


 会えば一方的に自分のことを(それも愚痴ばかり)言い立てる、延々と何時間も。

 やがて、なにかと理由をつけて会ってもらえなくなり、気づけばすっかり疎遠に。


 同じことを繰り返しながら、それでも気づかなかったのです、自分の浅ましさに。

 どこまでも黙って話を聞いてくれると信じて疑わなかった鈍感、オメデタイ。💦


 そして、ついに言われました「わたしはあなたのゴミ箱じゃない」((((oノ´3`)ノ

 ぎょっとふり仰いだ横顔は氷の国の門番のよう、ガチガチに凍りついていました。




      🌺




 アルパカさんが執筆や会話にポジティブシンキングを心がけているのはそのため。

 他者を解毒剤にしてはいけないと悟らせてくれたアルパカさん、ありがとう。🙇


 まき散らされたエアロゾル毒は自他を汚染しますが、あのアルパカさんと一緒だと楽しいと思ってもらえると、みんなが幸せのパステルカラーに染まれるのですよね。


 あえて打ち明ける要もない恥を吐露するのは、ややもすれば似た傾向にありがちな大切なアルパカさんが同じ轍を踏まないよう、文字どおりの(笑)老婆心からです。


 それから、大事なことに気づきました。長く愚痴を聞いてくれ、そのため傷ついたアルパカさんをもうひとりの大切なアルパカさんが守ってくれていること。(#^.^#)




      🌴




 なので、ここにあらためて誓わせていただきますね、アルパカはアルパカらしく、いつもぼうっと笑っていること、フワフワの毛をゴワゴワにしたりしないこと。🐑


 けれども、アルパカの心の底には、アルパカなりのかなしみがありますので(笑)ときにはフエ~とかフ~と鳴くこと、どうかご海容くださいまし。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ




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