もの編みの沼

λμ

もの編みの沼

 

 椿落ちまぶたひらけばファンタジイ

 

 追放と仲間に言われ明け易し


 月見月婚約破棄にも手をつけて


 テンプレは肌に合わぬと雪に言ふ


 オリジナル苦心の果てに春の夢


 文机耳で味わう夏祭り

  

 また落ちて実りないまま垂れる首


 捨て傘と足跡残る雪野原


 腹鳴りて穴を這い出てハロワ行く


 同僚に連れられてみるサマーフェス


 無為に過ぐ秋の初風カラの胸


 忘年会まともになったと父笑ふ


 川縁で乾いた土筆手折けり


 いとまなく花火散りゆく音もなく


 人肌の滑らかたるも火恋し          

 

 炙られて膨れ潰れた餅の屋根


 KACカクに見て手慰みにて筆取りて

 

 冷酒ひやざけを向いてないねと君と飲み


 穴入りて火酒に浸かるしどみの実


 道外れ落ち枝に咲く帰り花

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もの編みの沼 λμ @ramdomyu

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