第7話 初恋はきっと正しい

あんなに辛かった初恋が

あんなに恥ずかしかった初恋が

今は恋しい


恋しくなるなんて

大人になった


きっと私は初恋を

あの時あんなに恋した君を

乗り越えたのかもしれない


あんなに心が揺れて辛くても

思いが届かなくても

初恋は正しいのかもしれない


もう君に本気で会いたいとか

また会いたいとか

また戻りたいとか

また連絡をしたいとか

そんなことは思わない


でも私は

間違いなく君を一番好きだった

そんな気がする


誰かに裏切られたり

誰かに傷つけられた時は

いつも君を思い出す

思いは一番届かなかった相手なのに

一番傷つかない

一番裏切られない相手だった


人は何度も恋をするのに

何度も誰かを愛するのに

初恋を大切にするのは

きっと直感が

気持ちが

正しかったからなのかもしれない


実らなくても

遠くから見てるだけでも

目が合わなくても

話したことがなくても

その初恋の相手は

正しいのかもしれない


君が初恋でよかった

もうとっくの昔の思い出だけど


今日は君に会いたい


また傷ついたら

君を思い出して

この初恋日記に

戻ってくるかもしれない


平穏に恋をしたい

でも恋の奇跡があるのなら

私は君に伝えたい

だって初恋は

正しいから



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初恋日記 @likuru

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