あとがき

 今回は閲覧非推奨という前置きにもかかわらず、Kaleidoscope - Good "lack" creativityをお読みくださり、ありがとうございました。貴重なお時間を頂戴してしまいまして、大変申し訳ございませんでした。


 本作は素人小説家(笑)である僕の執筆活動開始3か月記念に先立って、表現者の端くれとしてWeb小説界隈に身を置いて感じたことを比喩表現によって遠回しに皮肉ったものです。不快に感じられた方、意味が理解できなかった方には、改めてお詫び申し上げます。


 おそらく、本編読了後に完全に興味を失った方は、このあとがきを閲覧していないだろうという推測のもとでぶっちゃけますと、表現物の大量生産・大量消費社会は界隈全体の価値を下げるんじゃないかという懸念があるということです。特に小説界隈では、多くの読者にウケるジャンルというものが既に確立されていて、その他のジャンルに挑戦しようとしても読まれないことが分かっているから、書き手の立場からしてみても似たり寄ったりの類似作品を大量生産する方が効率が良いという構造になっている。


 しかし、それは換言すれば、他のマイナージャンルで類まれなる才能を発揮するポテンシャルを秘めた作家の可能性を潰しているということですよね。それは界隈全体の損失です。でもそれは、創作物の消費者である読者様方の責任では一切ありません。そのような現状に甘んじて、構造を変えようとしない大本の責任だと思います。


 それでも既存の人気ジャンル作品をプッシュするだけで莫大な利益を上げることができて、読者の需要も満たされるから"win-win"である現状に、何の問題もないと言う反論もあるでしょう。ですが、そのような商業主義的な創作物の氾濫が行き着く先は、創作者と顧客の選別です。つまり、人気ジャンルに集まる大多数の表現者とその顧客を重要視するあまり、時流に沿って流行り廃りが変化した際に、その流れに追いつくことができなくなるという懸念です。


 どうでも良い話を非常に複雑かつ難解に語っている辺り、もし界隈全体がドラスティックに変化してマイナージャンルを書く作家にも注目が集まるようになったとしても、僕が日の目を浴びることはなさそうですね。僕が執筆活動を通して感じた下らない日常のぼやきは、この辺で締め括ろうかと思います。改めて、お読み頂きありがとうございました。

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Kaleidoscope yokamite @Phantasmagoria01

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