二人の未練いっぱいの物語。タグにはあまり構えないでいいと感じました

19世紀風、そしてNTRというタグがあり、序盤の雰囲気――階級社会・夜の社交場・未亡人・芸術家・愛人などのモチーフ――もあるため、19世紀風の退廃的な雰囲気の中、どろどろとした様相の恋愛が繰り広げられ、純愛とは程遠い物語――――かと思いきや、ヒロインの前向きな明るさや階級社会に毒されていない蓮っ葉なところが物語前半の印象を払拭し、彼の純愛に応えるあたりからはただただ一途な恋愛の物語へと変わっていきます。

もちろんNTRのタグの通りヒロインには過去の憂いもあり、それによって選択を誤ることもありますが、彼に応えた後の彼女の心は一途だったと感じました。

最後は苦い部分もあるかと思いますが、二人にとって、素敵なハッピーエンドに辿り着いたと思います。

丁寧に紡がれた素敵な雰囲気の本作、もっとたくさんの人に読んで頂きたい!
ぜひ三章の終わりまで読んで頂きたい!
――そう思います。

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