プロット公開

手取に依頼人が来る。

依頼人の妹の様子がおかしいと相談する。

祖父が亡くなってふさぎ込んでいた妹が元気になったと思ったら、

妄想癖を煩わせたのかもしれない……と。


「会話のような独り言が多いな」と思っていたが、

妹が「お兄ちゃんも書生さんに似てるね、よく見たら軍人さんにも」

と話したので、不審に思って詳しく話を聞いて事態が発覚。


妹にだけ見える『軍人さん』と『書生さん』

『軍人さん』は壮年の軍人で、精神論や根性論で厳しめに励ましてくれる。

部活で虐められていたときに、運動部らしく競技の上手さで圧倒し、見返してやれと発破をかけた。

部活の自主練を指導してくれる。

『書生さん』は青年の学生で、軍人さんより若いがよく似ていて兄弟なのかと考えられていた。

妹の苦手な国語や歴史を優しく教えてくれる。

おススメの本なども教えてくれるが、そのどれもが明治大正のものである。

軍人さんと書生さんは同時に現れない。

おおよそ午前に書生さん、午後に軍人さんが現れるそうだ。


「あんなこと(戦争)がなければ、

私 (書生さん)は あのよう (軍人さん)にならなくて済んだかもしれないね」


原因はお盆の時に茄子の牛だけなかったこと。

(迎え火もキュウリの馬も用意したのに、用意していた茄子が駄目になってしまった)

書生さんも軍人さんも祖父の若かりし頃の姿だった。


お盆なので、孫が心配なおじいちゃんが帰ってきちゃった話。

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鬼哭蒐集(誤字にあらず) 未環 @Miku0903

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