いけいけ勇者様8

最上司叉

第1話

俺は魔法使いだ。


これは俺の少し前の話だ。




俺の両親はお人好しだった。


すぐに騙されるし金を貸すし。


そんな両親をみてこうはなりたくないと思っていた。


俺はそんな両親を嫌っていた。





ある日俺は国の魔法学校の試験を受けた。


もちろん合格だ。


俺は家に急いだ。


両親から入学金を貰うためだ。


家の近くまできたその時知らない男数人が俺の家から出てきて逃げて行くのが見えた。


なんだ?


俺は思った。


俺は嫌な予感がして家に急いで入る。


「父さん、母さん」


呼んだが返事はない。


俺はおかしいと思いながら居間のドアを開けた。


その瞬間両親が血を流して倒れているのが目に飛び込んできた。


「父さん!母さん!」


俺はそう叫び近づく。


両親は最後の力を振り絞り俺に謝ってきた。


「…ごめんな…こ…んな…ことに…なっ…て…」


俺は呆然として涙もでてこない。


そして両親は天国に旅立った。




どれくらい時間が経ったのだろう。



俺はいつまでもこうしていられないと思い自分の部屋に向った。


俺は荷物をまとめ始めた。


その時俺は頬をつたう水滴に気づいた。


俺は泣いていたのだ。


どうしてこんなことになったと考えてもなんにもならない。


俺は荷物をまとめ家をでた。


そして呪文を唱えた。


家は火の海に包まれた。


俺はそれを見ながら両親はいつもニコニコしていたとか思いだしていた。


俺は家を背にして歩き始めた。


そして勇者に会った。

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