第4話 魂剣、解放

新しい学園生活が始まり、帰宅後。


「レナ、行こうか」

「うん!」


転移。初代の家


「今日はちょっと試したい物があるんだ」

「なぁに?」

「これだよ」


俺がボックスから取り出したのは、一本の刀。


「それなぁに?」

「『魂剣』っていうらしい。そして特性は『使用者の魂を写す』」

「魂?」

「やってみれば分かるさ……」


この刀は初代の剣。

説明文は


かつての剣士が使用していた刀。

それは魂を写し取り、新たな力を生む。もう一つの自分となる。

自身の意思の力『魂』を流し込むことで目覚める。


「俺の、魂を……」


集中――。

その時、魔力、闘気が溢れ出す。


「なっ……!」

「パパ!」


抑えられない……!

魔力と闘気が暴れ回る――。


「う、おおおおおおお!!!!」


刀から融合した『力』を放出する。

ドゴォン!

爆音と共に力が噴き出す。

森の木々が吹き飛び、雲が割れる……。

森は再生するが、雲には大穴が開いたまま――。


「ハア、ハア……なんだ、今の――」

「すごい……」

「解析鑑定……」


解析鑑定。

魂剣

使用者:霧隠優也

形態:初期状態(解放前)

ブリタニア王国の騎士が使う剣。


「初期って……解放すら出来ていないのか……」

(それなのにあの力……)

(力を、制御しろ。俺の中で蛇口を閉めるイメージ……)

「セ、ァァアアアアア!!!!!」


封印剣・倶利伽羅


峰が黒く染まった刀。

「出来た……!」

「やったね、パパ!」



どこかで。



「手筈通りに」

「ああ、弾けるゾ、世界が……血の雨に濡れて命が消えてゆく…‥世界間戦争ダ!」



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