【最近流行りのAIを使ってホラーの短編小説を書いてもらった結果】というのが本作品の趣旨なのですが、
読んでみて、パッと浮かんだ感想としては「興味深い」でしたね。
恐らくは怖い要素……「夢」「廃屋」「別世界(あの世)」「手に引っ張られる」といった要素を取捨選択して、破綻のないように並べていったのでしょう。
どことなく都市伝説……というか、あらすじ的であり、感情的に「怖い!」というよりかは、「怖いと感じる要素があるな」と冷静に判断できるというか。
これだけだと、まだまだ人間の方が……という感じにはなるのですが、何よりも「AI」が作ったという点が意義深いのでしょうね。
今の時点では、AI自身が「怖い」と思っているわけでは(おそらく)ない為、読者が怖いと思う部分も、温かみのあるように見える終わりの部分も、実は何も考えず、一切の揺らぎもなく出力しているわけで。
幽霊自身が自分のことを恐ろしい存在とは感じていない(だろう)と思うのと一緒で、
AIもまた自分の生成する一切合切に何ら関心を寄せないわけです。それを見て驚いたり怖がったりするのは人間の方です。
そういった「ズレ」に不気味さを覚えるのかもしれません。