「21世紀の福音」かもしれません!!

「絶望」と「希望」と「救済」、さらには我々の存在そのものについての「悟り」の物語として拝読しました。

一話完結の短いエピソードを紡ぐ形式で、ときにはコミカルに、ときにはシリアスに、生老病死・喜怒哀楽、この世のあらゆる側面にスポットライトを当てつつ、「生きとし生けるものの幸せ」を探す壮大な物語が展開されます。

プロット無しで書かれたという合計95万字の一連のエピソード一つ一つに、「自然の摂理の前には無力でありながら、それでもなお不条理に満ちた世界を懸命に生きる者たち」への温かい眼差しが感じられ、読後には自分自身の存在やこの世のあるべき姿について改めて考えてみたくなることでしょう。

著者の豊富な人生経験の裏付けがあって初めて可能な世界観が随所に見られ、箴言の宝庫でした。

「21世紀の福音」とでも形容したくなる意欲作だと思います。

時間をかけてじっくり味わってみてください。

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