各キャラクターの設定など


【フランチェスカ・バッランティーニ】

呪いによって不老不死となった魔女。四百歳以上。

かつて大陸を旅している最中にユリアンと出会い、激しい恋に落ちた。

ベンダンディの森の生まれ。古代の魔女の系譜を継ぐ最後の一人。


【ユリアン・エーベルハルト】

呪いによって子どもの姿で転生し続ける騎士。呪いが解けるまでは十六歳になる前に必ず命を落としていた。

最後のユリアンは転生体としては十三人目に当たる。

北方の小国に仕えていた竜殺しの英雄。

知恵ある竜を二頭、ワイバーンをはじめとする亜竜なら数えきれないほど倒した経験がある。


【ジーノ】

ユリアンの友達。羊飼いの息子で、父親の伝手で騎士ジャコモ・カッジャーノの従士となる。

後にカッジャーノ家に仕える可愛くてお尻の大きい女中と結婚し、たくさんの子宝に恵まれる。

羊飼いの仕事はジーノの弟の一人が継いだ。


【ジーノの父親】

羊飼い。若い頃はジャコモ・カッジャーノの父親の従士を務めていたが、とある戦場で膝に矢を受けてしまい、引退。実家に帰って羊飼いの仕事を継いだ。

カッジャーノ家から実家に帰ってすぐの頃、何かを世話を焼いてくれていた年下の幼なじみファビオラと納屋で隠れてこそこそした結果、ジーノが生まれた。


【オーギュスタン】

バレーヌの魔法使いサロモンの弟子。

手に持っているみすぼらしい杖は打撃武器にもなる。


【サロモン】

バレーヌの先代魔法使い。グウェナエルの弟子にしてオーギュスタンの師。

昔フランチェスカがバレーヌ近くに居を構えていた頃、師グウェナエルともども交流があり、彼女を崇拝していた。


【サマンサ】

遍歴の占星術師。


【ニコラウス・ギーレン】

大司教。フランチェスカに横恋慕し、道を踏み外す。

悪魔に魂を売り渡すことで常軌を逸して強力な呪いをフランチェスカとユリアンにかけた。

呪いを解く条件は、フランチェスカが死ぬこと。

本人は呪いをかけられ瀕死のユリアンと刺し違えて死亡。ニコラウスの魂は地獄で永遠に悪魔に喰らわれ続けている。


【ジャコモ・カッジャーノ】

人目を引く鷲鼻を持つ騎士。世界鷲鼻選手権が開催されれば上位入賞は固い。

若手騎士の中ではそこそこ家柄もよく腕も立つ。

ワイバーンとの戦いでは足を骨折してしまい、実家で療養中に見舞いと称して押しかけてきた未婚の貴族令嬢たちの攻勢に遭い、若干女性不振気味になった。


【ジェルマーニ卿】

跳ね橋の管理という仕事に誇りを持っている。


【コジモ・ボッカチーニ】

ボッカチーニ家第十六代国王。

お人よしだが、冴えない見た目に反して切れるところもある。


【エンツォ・ボッカチーニ】

ボッカチーニ家初代国王。

人がよく正義感があるだけが取り柄の頼りない男だが、周囲の人間に王に祀り上げられ、フランチェスカもそれに協力した。

王にしてもらえた見返りとしてフランチェスカと守護者の契約を結び、領地と爵位を与えた。


【ベルトルト・ボッカチーニ】

ボッカチーニ家第六代国王。

ボッカチーニ家の王にしてはずるがしこく残忍。フランチェスカを利用し、契約破棄の約束も反故にした。


【カルロ】

フランチェスカが飼っている牧羊犬。

優秀だが、本人は最近衰えを感じ始めている。


【グレカーレ】

フランチェスカの愛馬。『北東の風』という意味。

フランチェスカの肩を甘噛みするのが好き。


【シロッコ】

ユリアンの愛馬。『南東の風』という意味。

ユリアンのお腹に鼻面をこすりつけるのが好き。


【ワイバーン】

亜竜の一種。鉤爪の生えた二本脚、こうもりのような翼と長い尻尾を持ち、口から炎を吐く。知能は高くない。巣穴でいい匂いがする財宝に囲まれてうとうとするのが好き。

ニコラウスの呪いのとばっちりを受け、あらゆる偶然と必然から運命を操作されてユリアンに死を与える役目を与えられた。

が、フランチェスカがユリアンを庇って死んだことで、呪いが解けたユリアンに逆に殺される。

ある意味この物語で一番気の毒な存在。



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呪われた魔女フランチェスカの純愛 @pantra

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