主人公の静麗は、名のある家の長女として生まれた子。ですが側室の子だったために、継母から冷たくされ、幼いころから使用人同様に扱われる日々を過ごしていました。
転機は、静麗が十六のときに訪れます。
いつも通り使用人の仕事をしていた彼女に、継母があることを頼みごとをするのです。
それは、妹の明玉——継母の実の娘であり、その家の次期当主——の代わりに舞を踊る、というもの。
静麗は舞を踊るのが好きだったことと、演目が母が父の心を射止めたものと同じだったため、使命感だけでなく喜びと意欲を持ってその舞に挑みます。
しかし、その裏にはある企《たくら》みが潜んでいて……?
果たして妹の代わりの舞を踊った先にある、静麗の運命はどうなるのでしょうか。
静麗の舞の描写が美しく、幻想的な雰囲気のあるお話です。
気になった方は読んでみてはいかがでしょうか。