平井 最終章

 令和五年二月三日金曜日、午後十一時四十分。


 平井は静かな寝息をたてる郁子の横顔を穏やかな気持ちで眺めていた。

 今のこの気持ちを忘れないようにしよう。これからもずっと郁子を大切にしよう。


 平井は自分の布団に潜り込むと、天井を見上げた。寝室には夕食の牡蠣鍋の匂いが微かに漂っていた。平井は一つ深呼吸をしてから目を閉じた。

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