最終話 永遠なる愛、かもしれない。

 翌日、レイカは新調されたばかりのメイド服を着て、頭に包帯を巻いたまま仕事をしていた。

彼女は、アパートの一室で暮らしている。

「シューベルト様、おはようございます。新聞の朝刊でs……」

「あ!! レイカちゃん、髪巻いてるぅ! もしかして、僕の言ったこと覚えてたの、めっちゃ嬉しいなぁ〜! 」

「…………違います、これは私の趣味です」

「そんなこと言っちゃって〜! 大丈夫、めっちゃ似合ってるから! 」

「……はぁ」

そんな他愛もない話をしながら、彼は新聞を開いた。

それと同時に、彼女は椅子に腰を下ろす。

「……レイカちゃん、やっぱりそうだってさ」

そこには、新聞の第一面に大きな文字で書かれている。

 「マスティック国 世界連合より除外 〜国民は他国で生活か〜 」

「……やはりですか。あの二人は、こうなることに薄々気づいていながら、その事実に歯向かいたかったのでしょう」

シューベルトは満足そうに笑う。

「うんうん、やっぱりレイカちゃんは頼りになるねぇ……」

それはありがとうございます、と彼女は目を伏せたまま言う。

「そういえば、僕今日の夜に本部行かなきゃいけないんだって〜! なんか最近ついてないんだけど、どうしよ……。もう一生行きたくないよ〜! 」

「確か、昨日の夜にカセルダーンから電話がありましたよね。そのときに召喚されたんですか? 」

「そうそう……あ、そうだ。なんか、カセルダーンが僕にくれたあの城僕達の家のことは気にしなくていいってさ。まぁ、もともとそんな新しくなかったしあのまま廃墟になるみたいだよ」

レイカは、紅茶を飲み終えカップを置いた後に言った。

「そうですか。……ですが、いつまでこのアパートに住む気ですか? シューベルト様には狭すぎません? 」

彼はう〜ん……と言った、あ! と声を上げた。

「ここらへんで家とか買っちゃおうよ! 別にお城なんかじゃなくていいし、絶対僕と一緒に住もうね〜! 」

「…………なぜそうなるのでしょうか……? 」

明るい笑顔を見せるシューベルトと、ため息をつきながらも少し嬉しそうなレイカ。

彼女の首元には、紫色の宝石が光るペンダントがきらめいている。




あとがき(?)

ここまで読んでくれたそこのあなた! 本当にありがとうございます〜!

ウメコワールドでは恒例イベントへと化した『制作秘話発表』などは、近況ノートなどを更新しようと思っておりますのでご参考までに。

感想とか意見とかも返信等にどしどしお願いします!!


それでは、また会う日まで!               ウメコ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

優秀なメイドと軍司令官は、なんだかんだで協力している。 ウメコ @umekoumeko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ