今まで読んだ中で一番美しいデスゲーム

すばらしい作品でした。
デスゲーム物とは思えないほど文章が美しく、幻想的な世界観がよく表現されています。

ゲーム内容自体はシンプルなので、ゲーム性(複雑なルールや登場人物の駆け引き等)を求める方にとっては物足りなく感じるかもしれません。

しかし、それを補って余りあるくらい各キャラが非常に魅力的です。作者の高い筆力で丁寧に各登場人物の心理と背景の描写がされており、物語に引き込まれることは間違いありません。

物語の最後は特に感動的でした。タイトル回収がお見事です。なぜ『自分勝手で最低で、それでいて美しい救済』となるのか、強く読者の心を揺さぶってきます。