第8話 家庭内事情(下)

逆にそんなに仲が良いなら

真実を打ち明けて

今の家庭状況を理解してもらえば


それこそお金はあるんでしょうし

私たちをなんとか助けようと

してくれるなら

私も信用しましたが


上辺だけの付き合いで

父親面されて

高校生になっても

バイトをしない

私の事を勝手に

嫌いになり始め

言葉数は年々減っていきました


起伏が激しい私なので

高校生の時

バイトの事で

口喧嘩から

取っ組み合いの喧嘩に発展して

柔道黒帯経験者に

太刀打ちなんて

出来なかったけど

わかっていたんだけど

一矢報いてやるって思いで


なんとか力だけで

突き飛ばすことができた時に


あんたは何も知らないんだ

良いか

俺はバイトをした事はあるよ

でもバイトしたら

どうなったと思う?

給料全額この人に使われたんだ

しかもパチンコに


それ以降バイトなんて

したく無かったのに

あんたがしろって

言うからやったら

また全額使われたんだ

本当にこんな親死ねばいいのに


それで何?

バイトしろバイトしろ?

いい事しか言わない

コイツらのせいで

もぉ頭がおかしくなりそうだ

そんなに俺に

いて欲しくないのなら

出ていくよ


さよなら


それまで家出は普通だった

でも

もうこの家に

俺の居場所は

無いのだと

再認識した出来事でした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

嫁に捧げる安い命:外伝 @simaris_hinoru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ