第2話

さて、俺は18歳で死んだ。

このまま天国に行くなって思ったら、なんか神殿?みたいなところにやってきた。

なんか、居眠りしている女性がいることはさておき、服装も上下制服のまま。

「ナオさん、久しぶりのお客さん来てますけど。起きてください」

居眠りしているナオといわれる女性を起こそうとする一人の男性。

「はっ、もしかして……寝てた?」

「はい」

『お前、即答するやん』と俺は内心でツッコミながら話を聞く。

「ごめんね、君、死んだんでしょ。じゃあ早速だけど、2つの選択肢あげるから選んで。1つは、異世界に転生して、魔物を全滅させる、もう1つは、そのまま天国に行くか」

欠伸しながらナオが立ち上がる。

「質問していいですか?」

「なんでも構わないよ」

「じゃあ聞きますけど、異世界転生したときにアドバンテージというかメリットって何かあるんですかね?」

という俺の疑問をとことん詰め込んだ質問をする。


ナオはすこし笑いながら、

「あははは、そんな質問するやつ3か月ぶりだよ。3か月前に似たような質問した人がいたよ。まあ、その人も転生することを選んだけどね。ちなみにアドバンテージはあるよ。記憶の一部といっても名前は引き継がれるけど、転生したら違う名前になるからな。ちなみに転生者同士は転生前の名前を知ることができるよ。あとは運動能力、学習能力を引き継ぐし、そして好きな武器、スキルを異世界に転生させる前に選ぶっていう特典が転生者だけにある。ちなみに転生する世界では、君みたいに転生している転生者がいるから探してみてねということですが、覚悟は決めたかしら?」

長文を読むことはできるが、聞くことが苦手な俺は、要点だけを聞いてから決断をした。

「もちろん、転生する。だって何事もなく天国に行くことだけが勘弁だからな」

「そうか。あっそうだ、ひとつだけ言わなきゃいけないことがあったんだ!!君が今から行く異世界は、戦いで死んだとしても蘇生される。だけど、例外がある。それは、蘇生できる回数に制限があること。5回までなら蘇生は可能。だけど6回目以降はできないからね」

思い出したかのように追加事項を教えてくれるナオ。

「蘇生するんですか!?」

俺はすこし苦笑いしながら答えるが内心では、『蘇生ってできるんだな』と思った。


「さて武器選びしなきゃな。使いたい武器はここから選ぶとして、スキルとかそういう特殊能力は、転生した時に手に入れることができるかそれほど」

俺の前には何も無かったが、そこに武器庫が現れた。

「武器って何個持っていいですか?メインウェポンとサブウェポンで違うの選ぶのありっすか?」

俺は武器庫の中に入る前に尋ねる。

ナオは軽快な口調で「それはOKだよ」と答えてくれた。

俺は頭の中で考えた。

『中学は剣道部だったし剣で行こうかな?というかなんで高校は陸上部なんだ?ってそんなこと考えている暇ないからさっさと選ばなきゃ。レイピアは、素早さ系が求められるでしょ、双剣だと、センス求められるし、だとすると刀か片手剣の二択なんだが、レイピアの性能を考えると、よしメインウェポンはレイピアにして、サブウェポンは片手剣で行くか。』

「ナオさん、決めました」

「そうか、じゃあ行ってこい。あとは君次第だからな」

ナオは笑顔でゲートを用意してくれた。

「ここを通って行けば、異世界に行ける。健闘を祈よ。」


俺は何事もなかったかのよう

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異世界転生した僕たちは、世界を救うために戦う 雪葉深玖楼 @mikuru_yukiha

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