人の欲望は、どこまでも大きく深いものです。

突如、学校に閉じ込められた生徒達。
戸惑う中で判明したのは、他人を殺せば外に出られるということ。
そして、殺された人の財産は、全てが殺した人――即ち、自分――のものになるということ。

その人が歩んだ人生も、大切な人も、自分のものになるのです。

希望をちらつかされれば、人間は突き動かされてしまう。
そんな誘惑に、あなたは耐えられますか?

学校内でのデスゲームという過酷な状況に晒されているのは、若き学生達です。形成途中であろう彼らの価値観が、心が揺さぶられる様は、読者の心をえぐってきます。しかし、それがとてもいい。
楽しく読ませていただきました!