散文詩風のモノローグに隠された近未来の虚無

途中までは、まさにリアルな現代の話かなと思いきや、中盤の「バーチャル」というキーワードから、突如として映画「マトリックス」的な近未来SFの世界観が脳内にパッと広がりました。
この短さで「信頼できない語り手」のギミックがガッツリ完成されていて、気持ちのいいカタルシスと未来への警鐘を味わうことができました。
以前に拝読したショートショートでも感じましたが、二重三重のレイヤーで奥行きの深いストーリーを生み出す名手でいらっしゃるなぁと羨望しきりです!
心からの称賛とリスペクトをこめて…