第2話 竹取の翁というものありけり…
時は昔、日本にも帝がいたようなそんな時代…
あるところに、何の変哲もない老夫婦がいた夫は「讃岐 宮津誇」(さぬきの みやつこ)と言い竹を取り加工したものを売るという事を生業としており、妻は「讃岐 恵美子」(さぬきの えみこ)と言い今で言う専業主婦である。
「ふ~今日もいい朝じゃな。」
「あら、あなた起きたの?ご飯はもうすぐ出来ますからね。」
「はいどうぞ、出来ましたよ。」
そう言って宮津誇らはご飯を食べる。
「うん、今日も美味かったな」
「あら、もう食べたの」
「あぁ、んじゃあ、ちと今日も竹取行ってくるから、じゃっ行ってきます」
「はいはい、今日も行ってらっしゃい。いつもどおり帰ってくる頃には、ご飯作っとくからね。」
と、何の変哲もないいつもどおりの会話をした後、宮津誇は竹林に消えていった…
-ー--------
「さぁ、仕事だ」
そうして、いつも通り宮津誇が竹を取っていると…
「うっし、今日も大量だなっと」
「ん?あれは竹?いや、違う竹ではない」
宮津誇の前には約半径22㎝高さ3mほどで深緑色の金属装甲そしてその場に似つかわしくない機械音という異形極まりない物がそこには立っていた。
宮津誇は突如その物に目を奪われた。
「なんだ、これは、こんな物見たことがない」
気が付くと手がのびていた、そして触れると………
突如表面に幾何学模様が淡い光と共に出現し、機械音と共に金属が展開し、中からは、角の生えている大きな女の赤ん坊が出現する。
「んっな、なんだーこいつぁ!あ、赤ん坊?なぜ、赤ん坊がこの様な所に?」
だがしかし、その赤ん坊に何故か宮津誇は夢中である。
そしてその謎の赤子は、カッと目を見開き突如として急成長した。
背丈は150cmほどで髪は黒で腰くらいまであり生気を感じさせないまるで人形の様な怪しい美しさをもち、やはり角がはえている。
「ここは…地球?あなたはだれ?」
そう少女は言うと宮津誇は困ったようにこたえる。
「は、何を言っているんだ、まぁ兎も角儂か?儂は讃岐 宮津誇じゃ、そう言うお主は?」
「ん?私?名前は…ない貴方が決めて。」
「はぁさてどうしたものか」
宮津誇は悩んだだが、意外にも答えは速く出た。
「うし、とりあえず、家にこい名は後でつけてやるから。」
「あと、あんた今全裸だからすぐ帰るぞ。」
「…うん」
そして、宮津誇はその謎の少女とともに家に帰っていった…
「うっし、今日も帰ったぞ」
「あら?あなた今日は早いのね…てその女の子どうしたの?」
まぁ当たり前のことだが疑問の顔をしている。
「ああ、それは…」
宮津誇は全てを話した
「はぁ、まああなたは昔から何するかわからないしね、ふふっじゃあ今日からご飯も沢山作らないとね」
そう言うと恵美子は飯を作り始めた。
新説日本昔話 @karakusaman-1995
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